【羽織5人娘、「赤」を身につけ堺をてくてく。】
『知輪-chirin-』はレンタルスペース「紙cafe office WARKS」の中にあります。堺のとてもとても古い商店街、山之口商店街（やまのくちしょうてんがい）アーケード内にある古民家をイメージした空間。こちらでまず着替えてもらいます。
戦前からある商店街は、それこそ100年前は人がぎゅうぎゅうに行き交っていたそうです。もともと住吉大社→住吉大社宿院頓宮を結ぶ参詣道。途中にも菅原大社や開口神社といった由緒ある神社が並んでいます。遊興施設、宿泊施設もあり、興業もさかん。芝居小屋も建ち並び、竹ノ内街道や西高野街道とも隣接していて、人がどんどん増えていったそうです。今は随分と静かなんですけど💦
最古の国道といわれている竹ノ内街道には路面電車「阪堺電気軌道」が走っています。ご予約の皆さまには出来るだけこの「チンチン電車」に乗ってもらうようにしています。それにしても、皆さんカワイイなあ♡
またもやチン電ネタですみません。もう、激しく好きなんですこの161形161号。現役ですが、貸し切り専用に利用されています。車内の作りも本当に可愛くてお洒落。新しい車両、なんでこんな風に作らないんだろ？って思ってしまう。
モ166形。これも現役。出会った時はすっごく幸せな気分になります。乗れたときなんてもう一人でコーフンしてる💦羽織5人娘は残念ながらカラフルなラッピング車両。
車内はそれでもレトロなまま。ガタゴト揺られて嬉しそうでした。着物に路面電車のレトロ感、ぴったりなんですよねー♪ご希望なら同行しますので、撮影もどんどんさせていただきますよ。
町家カフェ「かぜいろ」さんで昼食。着替え場所である「紙cafe」は阪堺線「大小路駅」から徒歩3分、「かぜいろ」さんは北へ5駅目の「綾ノ町駅」より徒歩1分。駅から駅までめっちゃ近いのでそんなに遠いわけじゃありません。店主のひよりちゃんお手製のビーガン料理でおもてなししてくれます。内装もとってもお洒落！！町家を綺麗にリノベーションされています。特注で作られたステンドグラスの意味も、知ってるひとなら「ああ！」となる♪
ちょうど桃の節句だったので春いっぱいのメニューでした。お肉やお魚のようにみえるけどぜんぶ植物性の素材。丁寧に作られたお料理は少しずつたくさんの種類が。
水野鍛錬所さんは竹ノ内街道沿いにある堺打刃物で有名な老舗。「知輪-chirin-」で予約をすれば見学もさせてくださいます。神聖な場所にも入れるので皆さんビックリされていました。一見さんの見学はできませんのでご注意を。
綾之町東商店街にあるドライフラワーと古道具のお店「八花堂（はっかどう）」さん。紙cafeのある山之口商店街よりもさらにさらにレトロな空間！！道も狭くて薄暗くて、阪堺電車が商店街内に走る。で、その様子がやっぱりビックリされちゃう💦いきなり「八花堂」さんのようなお洒落空間が現れるのもギャップがすごいみたいです。
竹之内街道沿いにてくてく歩くと「藤谷商店」さんが。ちょっとわかりにくいんですが海外の有名ブランド家具やインテリアばかりを扱っているお店です。ネジなど鉄製部品を扱っていたご実家をリノベーション。入った瞬間異世界が待っています。お洒落すぎる～。あれ？羽織5人娘の着物とも意外とマッチしてる…
同じく竹ノ内街道沿い阪堺電車「神明町駅」目の前にある「茶寮つぼ市」さん。こちらも大正時代に作られた仕出し屋さんをリノベーション。お茶屋さんのカフェなだけに、入った瞬間にお茶の煎った香りがふんわりと…♪冷暖房がとにかくお金かかったと聞いてます。石造り風の地面は床暖房なんだって！！二階はお茶教室などで使われているそうです。
お茶の香りを第一に配慮したメニューがたくさん。お抹茶やお煎茶が引き立つよう、スイーツメニューは甘すぎず、ご飯ものも薄味で。玉露をお願いすると、最後は茶葉をポン酢で提供してくださいます。画像のは個人的趣味である「古墳セット」。古墳のワッフルもクッキーも上品な口当たりで美味しかった～「お煎茶」パックはなんと！お湯を入れると古墳型の昆布が浮き上がってくるとゆー優れもの！おまけに付けてくださいました♪
「かぜいろ」さんで撮影会。スモーキーな花柄の大島紬に濃い茶色地の帯。正倉院柄風の唐草が現代っぽくアレンジされていて、柔らかくて何にでも合うのです。半襟のディープイエローと羽織の紫をトーンを合わせて反対色に。反対色は実は相反する色ではなく、気持ちを落ち着かせる効果もあったりします。羽織の橘柄、とっても美しいんですよ～ぜひ実物を見て頂きたいなあ♡小柄で色白な方だから何色でもお似合い♪楽しい…
幾何学模様の大島紬に、麻ノ葉模様の黒地の半襟。で、かなり色を抑えたので帯は真っ赤に。どちらかというと帯のイメージが先に来て、帯留め（鉄製のボタン）も決まって、その後に着物と半襟が決まった流れです。総絞りの羽織は深いグリーンカーキ。絞りの細かな水玉で印象が重すぎないから好き。色白でカワイイお顔立ちなので、大人っぽさといたずらっぽい可愛さでトライしました。
全体的に見えないかもなんですが、このコーデの肝は羽織と着物の、下に流れていくような柄行。ほっそりとした方なので縦のラインがとてもマッチするのです。羽織は染めの上から金糸銀糸で刺繍を施した豪華なもの。でも、普段着なんですよね～昔の人って本当にお洒落だったんだなと。見えないけど、鬱金の総絞りの半襟と、蕨（わらび）などの植物素材で出来た麻色の帯を締めています。ああこの帯についても語りたい～！！また次の機会にっ！！
おそらくいつも快活な格好をされておられるのかな、と思い、しっとり落ち着いた雰囲気にしたかったので赤い鮫小紋に深い赤の羽織。どうせならもっとしっとりさせちゃおう、ってことで黒地に麻ノ葉＆桜模様の帯を。これ以上崩したくなかったので半襟は白。羽織はスワトウで、裾にだけ透かしが入っています。ほんとにほんとに羽織って凄い！！着物と帯が「絵」だとすれば羽織は「額縁」と思っていて。着物＆帯を更に引き立てるのは羽織！と断言したい。だから冬コーデが一番好き。
背が高い方なので着物はきりっと幾何学模様（格子柄）。ベージュ地が引き立つように濃い茶・緑・鬱金・白の紅型帯を締めています（見えないけど。他の画像参照）。羽織は葡萄柄。幾何学の着物と植物の曲線とでコントラストをつけました。さらに、羽織の赤紫と同じトーンで青紫の半襟でキリッと（見えないけど！他の画像参照で！）。背が高い方は古着物ではサイズが合わないので、化繊の着物を使用しています。臨機応変に対応しますよ～
今のところ『知輪-chirin-』はご予約MAX3名様となっています。この頃はまだコロナ自粛の前で、5名様～9名様までお受けしていました。これだけ着物美女が並ぶとやっぱり圧巻で。並ぶ立ち位置で全体のイメージが変わる。堺の古い町並みにも本当にぴったり。いつまでもお供していたかったです。堺のお話も熱心に聞いて下さって、「堺ってそんなに色々あるんだ」ととても喜んでくださいました。また来て下さるといいなあ～2回に分けて(￣∇￣)
『知輪-chirin-』では、なかなか身につけないであろう「赤」を基調としていきたい。「赤」は南方向の象徴らしく、「美・美人」「地位・名誉」「火」などのキーワードが潜むそう。なんとなく、今の女性達の秘めたる激しさを表現できそうな気がする。…コロナでなくても、女性は色んな意味で「抑えられている」。矛盾を抱えて、その中で幸せをチョイスして、いつも光を目指している。そんな気がするんです。「赤」を扉に見立てて、少しでも明るい方角へ。暖かな場所へ。
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