【共通テスト地理】一問一答での勉強に意味がないたった1つの理由

共通テスト地理総合・地理探究の勉強をイチからはじめよう!というとき、まずどのような教材を用いるでしょうか。
教科書でしょうか。資料集でしょうか。学校の先生のプリントでしょうか。有名な予備校の先生が著した参考書でしょうか。
それぞれの教材に良さがあると思います。しかし、1つだけ「絶対に使ってはいけない教材」があります。

それが「一問一答」です。

この記事では、なぜ共通テスト地理総合・探究の対策に一問一答を使ってはいけないのかを解説します。

一問一答の特徴とは

一問一答とは、「用語」と「その用語の説明文」が一対一対応で列挙されている問題集のことです。

Q.アルゼンチンにおける大土地所有制に基づく大規模な農牧場をなんというか

A.エスタンシア

例えば地理の一問一答では、このような問題が並んでいます。

一問一答を用いてインプットとアウトプットを効率よく行うことは、日本史や世界史、倫理政経など、地理以外の共通テスト社会対策には非常に有効です。


2022年共通テスト世界史Bより。
下線部aは解剖学・植物学・薬学を指す。

例えば世界史のこのような問題は一問一答を完璧にマスターしていれば容易に正答できます。(正解は①)。
社会科目でも近年は時代の流れの理解や資料の読み取り能力を問う問題が増えてきていますが、依然出題の中心となるのは上の例のような問題ですので、一問一答での学習は非常に有効です。


では次の例のような地理の問題は一問一答で対策できるでしょうか。


2022年共通テスト地理Bより。

はい、絶対に無理ですね。

共通テスト地理の対策に一問一答が適していない理由は明確です。

共通テスト地理では図表や地図などの読み取り問題が多く出題されるが、
一問一答にそれらの資料は掲載されていないから。

実はこの表現は正確ではありません。
正しく書き直すと、以下のようになります。

共通テスト地理で図表や地図などの読み取りを伴わない問題が出題されたことは
過去に1度もなく、一問一答に資料は掲載されていないから。

2021年に始まった共通テスト地理Bの試験で、資料の読み取りが伴わない問題はたったの1問も出題されたことはありません。
全ての問題が、何かしらの資料を読み取る問題でした。

「タンザニア」という国名を知っていても、その場所、地形や気候、貿易の特徴や歴史について知っていないと共通テストではなんの意味もありません。
「海溝」という言葉の定義を知っていても、世界のどこに分布するか、なぜ火山が多く分布するのか、なぜ大きな地震が発生するのか説明できないと共通テストではなんの意味もありません。

もちろん一問一答で得られる知識が身についていることは解答の助けにはなりますが、その知識を持った上で資料(しかも未知の!)の読み取りができないと共通テストの点数を上げることはできません。

一問一答で身につけられるテキストベースの知識は、共通テスト地理で直接的に問われることはないと断言できます。
この傾向は、2025年から始まる地理総合・探究の新試験でも変わることはなく、むしろ強化されていくでしょう。

共通テスト地理はどのように対策すればいいのか?


共通テスト地理の点数を上げるためにまず重要なことは
①多くの図表に触れること
②地理の仕組みを理解すること
です。

この2つを効率よく行う方法が、予備校の先生が執筆されている読み物系の参考書を学習に用いることです。地理塾では生徒に「大学入試共通テスト 地理Bの点数が面白いほど取れる本」(KADOKAWA)をオススメしています。

このような参考書は流れに沿って読んでいくだけで地理の基本的な考え方が身につくように設計されています。
まずは参考書を通読し、紹介されている図表と対応させながら、強調されている「地理の仕組み」を自分の言葉で説明できるようにしてください。
「地理の仕組み」とは、「世界の乾燥地域の分布にはどのような特徴があるか」「茶の生産量が多い国はどこか、その理由は何か」「イスラム教の信者の数が多い国はどこか、その分布の特徴はどんなものか」などです。参考書はこのような「なぜそうなるのか」の説明に力を入れているので、読むだけでこれらをスッキリと理解できるようになります。

では、次に何をすればいいのか。

とにかく問題を解きまくってください。

繰り返しになりますが、共通テスト地理の点数を上げるために最も重要なことは多くの図表に触れることです。
もちろん、参考書には多くの資料が掲載されています。また、教科書や資料集に掲載されている量はそれ以上です。

しかし、共通テストでは常に「初見の資料」を読み解く問題が出題されます。先ほど例に挙げた共通テスト地理B2022年の第1問、火山と大陸棚の問題もそうです。多くの受験生にとってこの問題は初見の資料を読み解く問題でした。

初見の資料に立ち向かう回数を増やすために最も効率の良い方法が初見の問題を多く解くことです。

本試験の過去問10年分、追試験、各予備校の模試問題集など、質より量を重視して問題を解きまくりましょう。
そして理解が甘かったトピックは参考書に立ち返ってインプットをやり直しましょう。

アウトプットとインプットを交互に、多くの回数繰り返すことが点数を上げるための近道です。

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