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[ネタバレ]千歳くんはラムネ瓶のなか 三巻 感想

やっと落ち着いて読了できたので、遅ばせながらチラムネ三巻についての感想まとめ。

ネタバレ感想になりますので、未読の方はご注意ください。

明日姉、明日姉ぇぇぇぇあああああ!!!

あの二巻、それこそ悠月トゥルーエンドまっしぐらな話の後に何が出てくるかと思えば。。。

最高かよ。明日姉、最高かよ。

不思議系の先輩ヒロインをどう調理するんだろう、と思ってましたが、まさかこんなにかわいらしい子だったとは。

こういう浮世離れしたヒロインて、手の届かない美しいところにいる存在として描かれることが多い気がしますが、もう完全に等身大の女子高生ですわ。お上りさんパートかわいすぎて死ぬかと思った。

それでいて、彼女の彼女らしい強さや尊さはきちんと丁寧に残っているからさすがと言うほかないですね。

ドラマCDの声を最初聞いた時「ちょっと幼すぎやしませんか?」と思っていたのですが、もうこれジャスピンですね。
というか、完全に僕も彼女に「明日姉」を貼り付けて考えてましたね。
もちろん裕夢先生は最初からこのつもりで選ばれたんでしょうから、本当に手のひらでゴロゴロ転がされっぱなしですわ。

毎巻推しを変えてやるから覚悟しとけよ」という裕夢先生のメッセージを嫌と言うほど感じました。

裕夢先生は本当に読者を殺す気なんですね(いいぞもっとやれ)

互いが互いの月を目指した、尊みの無限ループ

そして今巻は、前回とはまた趣の違うストーリー展開でした。

前回までは比較的ラノベっぽい勧善懲悪物語の王道テイストでしたが、今回は極めてリアルな進路の問題を題材にしています。

これは元々、ふわふわした「幻の女」である明日姉を等身大の女子高生として描くために、あえて進路という現実的な問題を扱ったんでしょうね。

さらにそこに過去エピソードを交えることで、一見地味になりがちなストーリー展開に奥深さを持たせています。

何よりも、そうして描かれる朔と明日姉の、二人の在り方が本当に尊い。眩しい。

在りし日の朔兄に憧れ、その背を追いかけた明日風。
そうやって成長した明日風に、己の理想を見た朔。
そしてそんな朔に支えられ、助けられた明日風が、さらに朔を照らすための月になろうとして。。。

尊みの無限ループじゃねぇか。どんだけお互いのために成長するつもりだ。

チラムネは一巻から徹頭徹尾「若者よ、前を向いて進め」というメッセージを発信し続けている作品だと思いますが、今回のはその極地だと思います。

ある程度年を取るとニッシー側の意見に同意できるようになるものだと思いますが、そんな社会という闇をこれでもかというほど打ち砕く、光のパワーに満ち溢れたストーリーでした。

あと今回は伏線回収もやばい
「君」とか「左耳に髪をかける」とかね。
どんだけ多重構造に作ってるんだ、作者頭イっちゃってんな(褒め言葉)

ヒロインごとに千変万化の書き口、お次は。。。

読んでてふと思ったのですが、なんか書き口まで変わってないですか?

悠月の時は全体的にもっと理屈っぽく、それでいて情熱的でドラマティック。
明日姉の時は等身大高校生のリアル感をベースにしつつ、ところどころ詩的でノスタルジック。

もしかして裕夢先生は、メインとなるヒロインごとに書き口まで変えるつもりなんでしょうか。ハハハ、まさかネ!(白目)

気になるのは次巻のヒロインですが、順当に行くなら陽ちゃんかな?
今回もおっぱいのついたイケメン感半端なかったし、またガラっと雰囲気変えるならピッタリの役どころかと。

今巻を経て、明日姉がどう関わってくるのかも気になりますね。
メイン回の終わった悠月も、好感度200%でより一層イイ女ムーヴしてますし、このまま放置なんてことにはならないでしょう。

毎回予想を軽く超えてくるチラムネに今後も期待!

ていうか、これまだ三巻なのよね。すっかり忘れてたよ。


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