樋口トモユキ

フリーランスフォトグラファー/編集者/地域活動屋

樋口トモユキ

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最近の記事

代替可能性と持続可能性

当初はボランティアで始まった街場の活動も、続けていくと必ず壁にぶち当たる。曰く「金も貰えないのに何でそんなことやってるの」。家族や友人からの素朴な疑問や、もう少し強めの叱責か。あるいは自分の内なる声だったりもする。 こうした声に応え活動を持続していくために、稼げる方向に舵を切るという判断は当然あり得る。それでもって幾ばくかの支払いを、労働の対価として仲間同士が支払い、受け取る。 だがここに落とし穴がある。対価として貨幣を使うということは、他と代替可能である、というメッセー

    • 無賃労働と先行投資のはざまに揺られて

       「私、あんな時給では笑いませんよ」  ある地域活動で出会った大学生が、そう言い放ったことがある。飲食店のアルバイトをしているとのことだったが、終始無愛想な対応をしているのだろう。地域活動の参加中は自然な笑顔なのに。  貨幣の支払いを伴い、その額に満足できないときは笑顔を封じ、その一方、貨幣の支払いを伴わない地域活動では笑顔を見せる。彼ら彼女らの中では、「賃労働=我慢した時間の対価」と言い換えても成立する。いや、日本の大部分の雇われ人は、お金のために我慢して働いているとい

      • 自由とコロナとイベントと

        悩み多き日々を過ごしております。 “不要不急”とされるイベントを、どう動かしていくか。 ライフワーク的に地域でのイベントを仕掛けている。ただし自分の居住域限定。なぜなら、自分が楽しくゴキゲンに過ごしていくため。極めて利己的な動機だ。 フリーランスで、夫婦2人で子供はなく、両親と同居もせず、通わなければいけない会社もない。守るものが圧倒的に少なく、自分の選択できる幅が圧倒的に多い。たとえば朝、起きる時間。起きれなければ寝続けることができる自由。誠に気ままな生活。 守るべ

        • 誰がために墓を掘る

          うっかりお試しのTSUTAYAプレミアム見放題で、いまさらながら『ウォーキング・デッド』にハマり、コロナサバイバル気分を高めている昨今です。4月末現在、シーズン4鑑賞中(以下、ネタバレ含む)。 死んだ者が歩き出し、獣のように人を襲う世界。リックたち主人公グループが「ウォーカー (Walker)」と呼ぶゾンビ(出会うグループごとに バイター "Biter" や食人鬼 "Skin Eater" など呼称のブレがあるのがまた一興)は、この世界の与条件というか環境というか。 軸に