ひとりの人と10年生きるということ。
11月3日はわたしたち夫婦にとって記念日。
それは結婚記念日ではなくて、「わたしたちが付き合うことになった日」。
10年前の2008年、とあるミュージカルの出演者として夫と出会った。そのころ、わたしは新卒の会社を辞めたばかりで無職。夫は大学院生でバリバリ学生。なんだかふわっとした二人だった。
ひとりの人と10年間一緒に生きてきた。今年34と35歳だから、人生の約3分の1を彼と過ごしたことになる。
それってどんな日々だったか、節目の年に書いてみようと思う。
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この10年で起こった大きな出来事。
・夫(当時は彼氏)がダンス中に大怪我をする
・遠距離恋愛2年間
・別れかける
・結婚前提で同棲をする
・結婚・夫の転職(わたしはもはや転職しすぎなのでノーカウント)
・妊娠、出産
・わたしの産後うつと産後クライシス
・家を買う
この間に大小さまざまなもめ事やら喧嘩はあったけれど、なんとか仲良くここまでやってきた。
そもそも、夫はあんまり怒らないのだ。だいたいわたしが「ぷんすこ」して不機嫌になって、ぶつぶつ怒って、雰囲気悪くなって…修復しての繰り返し。
そして、お互いに甘い。
お互いに、甘い!!
基本的に相手のやりたいことや考え方にケチをつけないし、否定をしない。わたしが一時期舞台出演と仕事で超多忙で、毎晩毎晩終電で帰っても労って応援してくれた。今もその姿勢は変わっていない。
そんな夫の唯一の趣味はスロットなのだけど、自分の小遣いの範囲で楽しむのであればまあ良いと傍観している(そこに至るまではもちろん色々と葛藤はあったけどね)。
この、「お互いに甘い」って実は大切なことなんじゃないかと思う。
一歩外へ出れば仕事や人間関係、様々なことが降りかかってくる。やれ結果を出せ、ちゃんとしろ!!
ならばせめて、家に帰ってきてからの時間は、お互いにうんと甘くなっていいとわたしは思っているのだ。
「家に帰れば、ほっとできる」
外でも頑張って、家でも緊張して、頑張って…それってどこで気を抜くの?
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成長を求めるのも良いけれど…。
わたしも以前は、「お互いに成長しあえる関係でないと!」と躍起になっていた。でも、成長って一体なんだろう?切磋琢磨できること?常にスキルアップをすること?
なんだか、「成長」を家庭内に持ち込むと、ギスギスしてしまったのだ。
わたしは彼に、自分らしく生きて欲しい。
そして相手からも、わたしの自分らしさを尊重してもらいたい。
そういう点では、わたしたちはとてもうまくいっている。
「妻とはこうあるべき」「母とはこうあるべき」そんな言葉を、夫からかけられることは皆無。
まあ、それと「些細なことに腹立つ!!」のはまた全然別なんだけども(爆)我が家は神経質な夫とおおざっぱ適当妻の組み合わせなので、お互いに細かいところにイライラしがち。(A型とB型ですわ。息子はAB)
「なんで出しっぱなしやねん!」
「うっさい細かいねん!!」
内心こんな風に思うことは多々ある。
でも違う人間同士が生きるのなら、そんな些細なことはついて回って当然で。なにもかもうまくいかなきゃだめ!と思うほど、結婚生活は追い詰められると思う。
お互いに甘く、あまり突き詰めず。
この先も、そんな風に生きていければと。