最近見た映画寸感
モアナと伝説の海2
己の脳の老化を感じる一作。セリフが早口すぎて話が全然わからない。
吹き替えで見たのも良くなかったかもしれない。声優は歌や声質に関してはフィットしていると(前作の時から)思っているが
本業の声優さんではないので、歌以外のセリフ部分が単調すぎて頭に入って来づらいと感じる。本業の声優さんは必要な情報のところに抑揚つけてくれるので頭に入りやすいよね。
それにしてもあまりにセリフを詰め込みすぎじゃないだろうか?
余白を感じるシーンがまるでなく、常にキャラクターたちが緩急なくあれやこれやと話し続けている。話し続けているせいで、必要な情報とどうでもいいディズニー小ネタみたいなものが、混ざってしまい、本筋に必要な、主人公が「何のために何をしにどこへ行こうとしているのか」が埋もれまくっている。多分埋もれまくっている自覚が作っている側にもあるのだろう。なんか「結局こうしてこうすればいいのね」って、まとめてくれるセリフが散見された。が、最後まで見ても結局、「誰が何のためにどういうモチベーションで何をする必要があったのか」がわからなかった。
前作では「珊瑚礁の外に出たい」という強いモチベーションが際立っていたが、今作はなんなのだろう?どこに行って何をしたいのか?全然わからん。わからないのに、「迷え!」みたいなメッセージ性が上乗せされるが、迷ってるのはこっちだよ。笑
ついて来た仲間たちは、キャラ設定自体はおもしろく、序盤では期待させるけれど、特に見せ場は用意されておらず(何しに来た…?)途中でいきがかり上仲間入りすることになる、カカモラの戦士が一番熱い始末。なんだろうね?WISHのお友達軍団を見た時と同じ感じ。キャラだてはされているが、肝心の見せ場が一切ない。あまりに見せ場がなさすぎて、ポリコレ枠を疑いたくなるが、ポリコレ枠を疑うほど、何も課せられていない仲間たち。
マウイの見せ場も大して用意されておらず、何だかただただ美しい映像を(鯨とか美しかったね)ただ…よくわからないまま見た。歌に関してもあまり印象に残らない。なぜならその歌が何を歌って(言っている)歌なのか、どういうストーリーの時に差し込まれる曲なのかがよくわからないからだ。前作で印象に残ったようなメロディアスな曲は少なくラップ調でこれもまた早口でセリフを詰め込んだ内容。
全編にわたってセリフは膨大にあり、あれやこれやと説明されているのに、主人公たちの気持ちもよくわからず、モチベーションも見えず、何と闘い何をしたのかもよくわからず、「あ〜マウイの鷲姿かわいいな〜」みたいなことしか興味持てないクライマックスシーン。
ディズニーはそろそろプリンセスには動物をつける、という呪縛から離れたらどうか?鶏にしろ豚にしろ、特に存在感を発揮できていない。
おばあちゃん霊体のありがたみのなさ。会えた嬉しさも特にないし、霊体なのに、ギュッと抱きついたりできる。せめて死んだ人だから触れられないみたいな、あの世感を出してくれ。そうじゃないと、この世界の中で「死」が何の重みもないものになってしまう…。スターウォーズで霊体アナキンが現れるシーンで「お父さん…!」ってルークとアナキンが抱き合ってしまったら、「じゃああの炎で燃やした崇高なシーンなんやったん???」ってなるじゃないですか。
脱線したけど、なんだかストーリーが安っぽくなってしまっていて、芯を掴むことが出来ない。誰の目線に寄って見たらいいのかもわからない。視点の定まらない映画だった。
もっとストーリーライン整理して欲しかった。
霊体が未来を見せるおつげ…とか要らなくて、普通に島は平和だモアナのおかげモアナ大好きわっしょいわっしょい!するのではなく、
平和だったはずの島でなぜか人々が分断されている…。それはなぜ…?人間の分断を狙うナロ(だっけ?)のかけた呪いが、島にまで及んできているのだった。あんなに愛し合っていたはずの父と母でさえ喧嘩を始めて…モアナは島に平和をもたらすために再び旅に出る…みたいな感じだとダメだったの????いや〜おばちゃんにはわからんけども!早口すぎて半分くらい話わからなかったし!あと内容がスカスカというかセリフがスカスカすぎて、綺麗そうなこと言ってるけど何の芯も捉えてなくてなーんにも心に響かないよ〜!
今回唯一「ここは良かったな」と思ったシーンはカカモラの戦士が仲間を守るために迷いなく自分を犠牲にしてロープ切ったとこ。無言でよかった。それを見送るカカモラの酋長(?)もよかった。無言でただ視線だけが合う。いい。そう。それでいいんよ。説明すな。説明しすぎや。好きなキャラクター1位にカカモラの戦士が急浮上した。むしろカカモラしか好きになる部分なかった!そことあとキモい貝しか印象に残らない。貝のキモい感じはすごく良かった。隣に座った7歳の娘と思わず目を合わせてしまったよね。キモすぎて。
全体的に、ディズニーが新たなプリンセス像を模索しようとしているのはわかる。わかるよ。だって私も思うもん。白雪姫やシンデレラ的プリンセス像は今の時代に合わない、と……。しかし「新時代のプリンセス像はどうあるべきか」と模索することに囚われすぎて、作中のプリンセスからすら「私は私は私はどうあるべき?」「こうでなくては」という迷いが見える。
血統や横に連れたあざとく可愛い動物がプリンセスをつくるわけではない、とディズニーは肝に銘じてほしい。WISH、おまえのことだぞ。
ゴジラ−1.0
これ私期待しすぎた????前評判が良すぎて期待しちゃってた?面白くなかったとは言わないが、あまりにもあまりにもあまりにも要らないセリフが多すぎる。要らないセリフが多すぎて途中から内心で「このセリフ要らない」「これも要らない」とセリフカット委員会みたいになりました。
「アメリカさんとソ連が今きな臭いことになってるでしょ」こういう状況説明は…まあ、まだいい。許す。でも「俺は生きてちゃいけない人間なんだあ!」ってそんな気持ちを説明してくれなくていい。感じさせてほしい。「ああ、今この主人公は、自分は生きてちゃいけない人間だと思ってるんだな…」と観客に感じさせてください。セリフで聞いても「あっそうなん…?」でしかない。それに対して「生きていなくちゃダメなんです!」という返し。切実さのない同じテンションのただの力説。なんか生きることへの希求が薄っぺらすぎて、学級会???ってなる。いじめはダメだと思いまーす!いじめられた人の気持ちも考えましょう〜!みたいな小5の学級会的ノリ。
そのせいで「でしょうね」って感情をどうしても抑えきれない。あと全体的に漫画みたいな台詞回し。佐々木蔵之介(好きです)の字で書いたような江戸っ子の言い回しのセリフとか寒くて見ていられなかった。
「奴さんおでましになるようだァ!」
えーん、佐々木蔵之介ってもっといい言い方できるでしょ?
後半のあたりの佐々木蔵之介とか吉岡秀隆とかキン肉マンのバトルサイドのガヤみたいにしか見えなくて、なんか、、、寒いのよ…。
「こりゃあ…いくら何でも無理だ…」→画を見ればわかる
「(ゴジラを)やったか?」「効いてません!」→画を見ればわかる
「仕留めたか?」→仕留めてないと画を見ればわかる
「すぐそこですよ!間に合いません!」→画を見ればわかる
「ダメだ!役に立たない!」→画を見ればわかる
俳優に大声で「やばあああい!」みたいな声を出させて、やばさを強調する意味とは??
(VFXで撮影してるから、撮影してる時に俳優とかが、何もない空間に向かって演技する時、監督がセリフで今こう言う状況だよね〜って確認させてるんじゃないかって気になってくる笑)
そして状況に裏付けされない「俺たちはあの戦争を生き延びたんだ」的なあのセリフも、どんなふうに生き延びたかわからないから、なんかただ言ってるだけだよね。要らないんよセリフがよ…。セリフの量を1/3にして描写をもっときっちりやってほしい。もっと俳優の演技に任せていい。あまりに俳優の演技力を信じてなさすぎ。俳優の芝居だけでは観客の皆さん登場人物の内面がわからないでしょう?内面はセリフで足しておきました。セリフで説明したから描写要らないよね?で、描写が足りない。登場人物を描く画が足りない。描写という積み上げが足りないのにセリフだけが熱い内面を説明していく…。薄っぺらい…薄っぺらいんだよお…。
サブキャラの使い方も下手すぎると思う。この話の肝になるのは「それぞれの立場の人物がそれぞれ戦争にまつわる苦しみがある」という部分であると思うんだけど、そこが全く浮かび上がってこない。セリフで「おれたちゃあよお、あの戦争を生きたんだ!」これだけ。セリフ以外にも表す方法はあると思うのよね。ある意味群像劇的部分もあるのに肝心のサブキャラの扱いもあまりにも薄い。吉岡秀隆の役(野田)にしても、ただ人のいい学者(実は偉かった)ぐらいの役割しか与えられていない。「戦争をしていた頃は自分の案で兵隊をたくさん死なせたことがあった。その時自分は「絶対」という言葉を使った。だから今回は使わない」みたいなほんのちょっとのセリフの塩梅で、野田のキャラクターもグッと深みが増すと思うんだけどな〜。佐々木蔵之介の役も「隠蔽はこの国の得意技〜」みたいなセリフは言うが、しかし納得いっていない部分もあるが作戦実行に携わるのはこうこうこう言う信念があり!みたいな部分が「誰かが貧乏くじ引かなくちゃならねえんだ」キリッ…。ええ???それだけえ〜??ほんのエッセンス程度でも主人公以外にもっとキャラに要素を足してまわればいいのにな、って思った。
のりこのキャラクターも、何だかバラついていて、どう言う性格をした女性なのかがいまいちよくわからない。せっかく戦火に巻き込まれた子供を拾っちゃうくらい包容力のある優しい女のはずなのにそれが生きてこない…。
整備兵の人もそうだし、特別作戦に集まった人もそう。なんかなんというか全てが大主人公敷島のために作られたセットみたいな人物配置(ゴジラを含む)最後に敷島が特攻するためのストーリー。で、まあそれが、敷島にとっての戦争=ゴジラというセカイ系の作りの狙いなのかもしれないけど、その「セカイ系」な部分と「それぞれの人間にそれぞれの戦争と人生が…」という後半のテーマが全く噛み合っていないように感じる。
画としてもゴジラの見せ方にはこだわっている感じがあるが、人間の撮り方にはカメラワークや画の見せ方としても特に凝った印象に残るシーンがない。喋ってる人間の顔をただ喋ってる順に写しているだけ。単調すぎる。
ゴジゴジが海で泳いでついてくるあたり顔可愛かったね。かわいいな^^って気持ちにはなった。潜水して泳いでいる時のあどけない顔とか「もうこの子倒すのやだな」って思った。もうよくない?珍しい生き物として飼えないの?かわいいよね。あと音楽はいいよねほんと。ゴジラのテーマ。クソ地味な作戦に華を添えている。この音楽がかかってるだけでテンション上がる感あるね。
ゴジラ以外の人間ストーリーをメインに据えた割には、人間ストーリーが薄っぺらく、ゴジ泣き!うおおおおん!号泣!みたいな、単純な精神構造なら、まあ…いいんじゃないかな?山﨑監督と感性合わねえ(結論
スターウォーズ スケルトン・クルー
1話見た時は、「はあ〜さいでっか…子供の主人公とゾウ星人のお友達ね…(ディスニーこのやろ〜ッ)」みたいな気持ちになったが、3話ぐらいから面白くなってきて、早く続きが見たい。1話2話で「んん…?違和感。。。」と思ったところが、のちのちどんどん、「あっこれそういう意味だったんだ…」ってなってきて、簡単に帰れるだろ、と思ってたのがどんどん故郷に帰れない感が募ってきて、それに従い、どんどん面白くなってくる。誰だよ、ジュード・ロウを、ジェダイ(暫定…)にしようって言ったやつは!いいです!そのまま続けてください!毎週更新で今すごく楽しみ!
ディズニーで量産されているドラマシリーズ、「これのためにディズニープラス契約してるんだ!」というほど気に入ったものもあれば、途中まで試聴して「脱落しまーす!」というものもある。アコライトですか?脱落しました!