動物たちのバカ試合
「ちゅう」
彼女は時々ネズミになる。
バカバカしい話である。
そうかと思えば猫を被り、
都合が悪いと狸寝入りをする。
彼女と結婚して雨でも降れば、
おそらくは化け狐ではなかろうか。
コロコロと表情を変える姿は面白くもあるが、遊びたがる犬のように鬱陶しいときもある。
動物にみたてる私に難があるだろうか。
愛嬌があれば狸。
陰険なら狐。
動物に例えたがる私のような馬鹿な男は、どうにも飼い主のような立場でいるつもりらしい。
「君はコアラみたい」
どうやら私は人のことをどうこう言える立場ではないらしい。
ともなると、やっぱり彼女も人間だった。
もしくはどちらも化かし合いか。
まったくもって馬鹿馬鹿しいことで。
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