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改札から出られない……けど訪れる人が止まない都会の秘境駅【神奈川・横浜】

どうも!珍スポの達人です。
今回ご紹介するのは、改札から出られないのに訪れる人が止まない不思議な駅です。
それは、関東の駅百選にも選ばれているJR鶴見線(海芝浦支線)の終着駅・海芝浦駅。
最近「鉄道ファンがガチ投票!駅総選挙」というテレビ番組で鉄オタの市川紗椰さんが1位予想していました(結果は20位で、1位は東京駅でした)。

東芝の前身である「芝浦製作所」が「海」に面していることにちなんで名付けられた「海芝浦駅」は、東芝の工場の敷地内にあるため、改札を通れるのは会社関係者だけなんです。
それでも訪れる人がやまないのは、なんといってもそのロケーション!
ホームのすぐ隣はきらきらと光る海で、対岸には鶴見つばさ橋や工業地帯を見ることができます。

ホームの柵の向こうはすぐに海!
遠くに鶴見つばさ橋が見えます
ここから先へは関係者以外立ち入り禁止

改札からは出られないものの、ホームの先には海芝公園があります。まあ、ここにもベンチがある以外特に何があるわけではないですが(笑)。
遮るものがないので真夏は大変でしょうが、春や秋はこのベンチに座ってあえて電車を1本やり過ごして読書するのもいいかもしれません。

海を眺めながら読書するのもよさそう

電車から降りた瞬間に感じる心地いい潮風と、東京近郊とは思えないロケーションに、訪れる人がやみません。手軽に味わえる“非日常感”がこの駅の魅力だと思います。

電車の本数は限りなく少ないので乗り遅れないよう注意!

ちなみにJR鶴見線は、もともとは1926年に開通した私鉄でした。鶴見駅と扇町駅を結ぶ本線をはじめ、海芝浦線、石油線(廃線)、大川線という3つの支線があり、その中には一代で浅野財閥を築いた浅野総一郎の名前から命名された「浅野駅」、安田財閥の初代総帥・安田善次郎から名付けられた「安善駅」、大川財閥を築き「日本の製紙王」と呼ばれた大川平三郎にちなんだ「大川駅」があります。鶴見線はこれらの財閥軍団が造成した埋立地へと通じ、乗降客のほとんどが企業関係者でした。まさに近代日本を創った漢たちの野望を乗せて走った電車だったと言っても過言ではないでしょう。「海芝浦駅」へ向う際には、そんなロマンに思いを馳せてみるのもいいかもしれません。

次回は、そんな鶴見線の中の1つ「国道駅」を紹介したいと思います。
お楽しみに!

・スポット:JR鶴見線「海芝浦駅」
・住所:神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目
・アクセス:JR鶴見線(海芝浦支線)海芝浦駅改札内


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