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2024.05.25 写真プロジェクト 恐竜時代
この写真プロジェクト「恐竜時代」は荒木経惟への旅である。荒木は自身の作品の中で恐竜や爬虫類や怪獣などのフィギュアを頻繁に登場させている。おそらくそれらは彼の分身であり、未練を写しているのだと思う。ある時はモデルたちとの写真の中だけの関係を惜しむかのように、フィギュアは写される。一方、それらは自宅のバルコニー、路上、街、スタジオ等どこにでも現れる。その場合もファインダーを超えて自分が写りたいという欲望が表現されているように見える。
荒木はあらゆるものを小道具にし、イメージの皮を剥ぎ取り、「モノ」としての存在そのものを提示する。モノと化した「もの」は別のリアリティを武装し写真に現れる。だから彼の写真はイメージ写真にならない。我々が荒木の写真を見たとき、自身が持つ世界に対するイメージは脆くも瓦解する。そして「こんなの美しくない」とか「アートじゃない」というようなことを言ってしまったが最後、それは荒木の手のひらで踊らされているというわけだ。路上の恐竜の写真が面白いのは、恐竜のイメージを一切取り払ってただそこにあるからである。このロジックは猫や裸の女性にも当てはまる。全ては荒木の小道具なのだ。現実と小道具を組み合わせて表出した写真は、新たな現実を写真に映し出す。
ぼくは荒木の精神的次元に触れたいがために、その痕跡を追う旅をしている。追いつくことや抜かすことは考えていないし、それは不可能である。ただ、自分の中で「荒木を理解したぞ!」という認識世界に辿り着くことをゴールとしている。そのためには日々の研究が必要になる。荒木の真似をするし、書籍や写真集やインタビュー等あらゆることを分析し尽くすつもりである。
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