題しらず
よみ人しらず
しののめのほがらほがらとあけゆけばおのがきぬぎぬなるぞかなしき
題知らず
詠み人知らず
東の空がほのぼのと明けてゆくと、おのおのが衣をまとって別れることになるのが悲しい
「しののめ」は東雲と書きますが明け方、暁のことです。「きぬぎぬ(のわかれ)」は「衣々の別れ」なのでそれぞれの服を着て男が帰っていく朝の別れです。「後朝の別れ」とも書きます。
繰り返す言葉をたくさん使って音調をつくり、最後に「かなしき」としめています。「しののめ」「ほがらほがら」「あけゆけ」「きぬぎぬなる」。
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