古今集巻第八 離別歌 391番
おほえのちふるがこしへまかりけるむまのはなむけによめる
藤原かねすけの朝臣
君がゆくこしの白山しらねども雪のまにまにあとはたづねむ
大江千古が越の国へ行く時の馬の鼻向けの送別の宴で詠んだ歌
藤原兼輔朝臣
君が行く越の国の白山は知らないけれど、雪が降るままに残る足跡をたどって旅の行方を訪ねよう
「白山(しらやま)」と「しら」ねども、「あと」は雪の足跡と旅の行方の意味で足跡、が掛かっているようです。
「まにまに」は、「そのままに」「それとともに」で、成り行きに従うとか、進行につれて、という意味です。漢字で「随(まにま)に」。
大江千古は大江千里の弟だそうです。
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