古今集巻第十七 雑歌上 892番
題しらず
よみ人しらず
おほあらきの森の下草老いぬれば駒もすさめずかる人もなし
又は、さくらあさのをふの下草おいぬれば
大荒木の森の下草老いぬれば駒も遊めず(すさめず)刈る人もなし
大荒木の森の下草はたくさん雑草が生えてしまったので、馬も好んで食べず、草を刈る人もいない、わたしも年老いてしまったので、好んでやってくる人もいない
「おほあらき」は、皇族の殯宮(もがりのみや)の「大殯」(おほあらき)とか、奈良の五条の荒木神社などの説がありますが、よくわかりません。
「老いぬれば」は「生いぬれば」との掛詞。
「すさぶ(遊ぶ)」は楽しむこと。「すさめず」は、「遊めず」で、好まない、楽しまないの意味。馬が楽しまない、つまり食べないこと。
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