古今集巻第十七 雑歌上 891番
題しらず
よみ人しらず
ささの葉にふりつむ雪のうれをおもみ本くだちゆくわがさかりはも
笹の葉に降り積む雪の末(うれ)を重み、本降ちゆく(もとくだちゆく)我が盛りはも
笹の葉に降り積もる雪は葉先が重くて、笹の幹が傾いている、私の盛りも年齢とともに段々と下だってゆく
年齢を憂う歌です。京都で降る雪は、べっとり濡れた雪です。葉先に積もって落ちませんから、草木は枝先が雪の重みで傾きます。降り積もると徐々に押し倒されていきます。その様子を年齢を重ねることに喩えています。
お天気が回復して日が差せば、雪は溶けて、押し倒された草木も少しづつ立ち上がります。人も同じだと思います。
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