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古今集巻第十八 雑歌下 972番

返し
よみ人しらず
野とならば鶉となきて年はへむかりにだにやは君がこざらむ

野とならば鶉(うづら)と鳴きて年は経む、仮にだにやは君が来ざらむ

返歌
詠み人知らず
草深い野となったのなら鶉になって鳴き、心は泣いて日々を過ごします、仮に狩りにでもあなたが来ないと言えるでしょうか

971番への返歌です。
「なきて」の「なく」は、鳴くと泣くの掛詞、
「かりにだにやは」の「かり」は、仮にと狩りにの掛詞です。
「あなたが来ないでしょうか」は、必ず来てくれますよね、という念押しでもあります。

#古今集 , #雑歌下 , #鶉 , #在原業平 , #深草

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