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古今集巻第十一 恋歌一 483番
題しらず
よみ人しらず
かたいとをこなたかなたによりかけてあはずはなにをたまのをにせむ
題しらず
よみ人しらず
片糸をここそこに撚りかけても、撚り合わないで一本の糸にならなかったら、なにを命をつなぐ玉の緒にすればよいでしょうか
あちこちに手を尽くしてきっかけを求めているのに、会ってもらえないのなら、他に私は何を頼みとして過ごせばよいのか、と心を開いてくれない女に対して愚痴を言って、さぁもう逢ってくださいという歌です。
玉の緒は魂を体につなげとめておく紐のようなものですから、逢ってもらえないと死んでしまうとか、生霊となって逢いに行くとか、そういう含みもあるかもしれません。
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