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古今集巻第十八 雑歌下 955番

おなじもじなきうた
もののべのよしな
よのうきめ見えぬ山路へいらむにはおもふ人こそほだしなりけれ

同じ文字無き歌
物部吉名
世の憂き目見えぬ山路へ入らむには思ふ人こそ絆なりけれ

同じ文字が無い歌
物部吉名
この世の憂き事が見えない山路へ入るには、恋しく思う人こそ、妨げになるものだ

「憂き目」は、憂うる事、の意味。
「ほだし(絆)」は、繋ぎ止めるものの事です。
山路へ入ると言うことは、出家することで、恋しく思う人は、絆になる(妨げになる)、という歌です。
歌題の「同じ文字無き歌」は、そのとおりで同じ仮名がないということです。
「よのうきめみえぬやまぢへいらむにはおもふひとこそほだしなりけれ」を並べ替えると
「いうえお きけこ しそ だぢと なにぬの はひふへほ まみむめも やよ らりれ」
で、同じ仮名がありません。

#古今集 , #雑歌下 , #同じ文字無き歌 , #物部吉名 , #憂き目 , #山路 , #ほだし

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ちのみゆき
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