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古今集 巻四 秋歌上 230番

朱雀院の女郎花合(おみなへしあはせ)によみて奉りける

左のおほいまうちぎみ

おみなへし秋の野風にうちなびき心ひとつをたれによすらむ

宇多上皇の御所の女郎花の歌合で詠んで奉った歌
左大臣藤原時平
おみなえしが秋の野の風になびくように、あの女性のひとつの心は誰に寄せられているのだろう

 女郎花が風に揺れているのを、女性の心は誰かにうちなびいているのだろうなあと詠っています。
 朱雀院とは、亭子院という名前の宇多上皇の御所のこと。ややこしいです。亭子院女郎花合は昌泰元年(898)秋に開かれたそうです。
 「左のおほいまうちぎみ」は「おほい」が大、「まうちぎみ」は公卿のことで「まへつきみ」と同じ、「(帝の)前の(にいる)人」のことです。なのでまとめて左大臣。

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