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古今集 巻第六 冬歌 327、328番
寛平御時きさいの宮の歌合の歌
壬生忠岑
みよしのの山の白雪ふみわけて入りにし人のおとづれもせぬ
白雪のふりてつもれる山里はすむ人さへや思ひ消ゆらむ
寛平の御時の后の宮の歌合の歌
壬生忠岑
美しい吉野の山の白雪を踏み分けて仏の修行に行った人は、戻ってきて訪ねて来ることも便りをくれることもない
白雪が降って積もる山里では、住んでいる人でさえ思いが消えて寂しいものだろうか
吉野山の金峰山寺へ修行に行った友人の心配をしていますし、そういうところに住んでいる人は修行者でなくても心を消して静かに暮らすものだろうか、と遠い吉野の様子を想像しています。
雪の降る様子は、なんだか人の心も、時間も全部止まったような感じがするという心なのだと思います。
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