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古今集巻第十八 雑歌下 979番

返し
宗岳大頼
君をのみ思ひこしぢのしら山はいつかは雪のきゆる時ある

君をのみ思ひ越路の白山はいつかは雪の消ゆる時ある

返歌
宗岳大頼(むねをかのおほより)
君だけを思って越して来た越路の白山はいつか雪が消えることがあるでしょうか、消えませんよ

「越路の白山」は、「山路を越してきた」と「越の国」との掛詞です。
白山は、石川、福井、岐阜の県境にある白山のことです。「しらやま、はくさん」などと読みます。万年雪があります。石川県白山市の鶴来にある加賀一の宮の白山比咩神社「しらやまひめじんじゃ」は、「しらやまさん」と呼ぶそうですから、「しらやま」は普通にこう呼んでいたようです。


この歌は、978番目の躬恒の歌への返歌です。躬恒は、「君の思いは雪程度なら、春には消えるじゃないか」と歌ったことに対して「越の国の白山の雪は、ずっと消えないよ」と返しました。

#古今集 , #雑歌下 , #宗岳大頼 , #越路 , #白山

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ちのみゆき
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