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古今集巻第十九 雑躰誹諧歌 1019番

題しらず
よみ人しらず
花と見て折らむとすれば女郎花うたたあるさまの名にこそありけれ

花だと思って手折ろうとしたのに、それは女郎花と言う嫌な名前であった

「うたたあり」は、嫌だ、嘆かわしい、どうしようもない、という意味です。「うたて」とも言います。
全体の歌の意味がよくわかりません。女郎花を女性に喩えているのは間違いないでしょう。しかし、花や女性の何を指して「うたたある様」なのかがわかりません。
解釈の説を挙げると、

・女を手折る、つまり女性に悪いことをするのは嫌なことだ。
・花が風に揺れるようにくねくねする女は嘆かわしい。
・女郎の名から女とは良くない関係になりそうで嫌だ。
・花を手折ろうとしたが女と名が付く花なので、下心があって近づいたように思われてしまうのは嫌だ。

などがありますが、どれも和歌そのものの言葉からは直接たどり着き難いです。誹諧歌だと考えると、最後の説が一番ふさわしいようには感じます。

#古今集 , #雑躰 , #誹諧歌 , #女郎花 , #うたたあり

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