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古今集巻第十九 雑躰短歌 1004番

ふるうたにくはへて、たてまつれるながうた
壬生忠岑
君が世にあふさか山の石清水木隠れたりと思ひけるかな

反歌(1003番の長歌の反歌)
壬生忠岑
君が世に逢坂山の石清水木隠れたりと思ひけるかな

帝の治世に巡り逢えたものの、逢坂山の山陰の石を流れる清水が木に隠れて見えないように、私も人目につくことはないと思っていたものです

私の人生は人目にはつかないと思っていたけれど、古い歌を集めて奉れとご下問があって、お役に立てる時が来ました、と言うお礼とともに、静かな喜びを歌っています。

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