題しらず
むねゆきの朝臣
忘草かれもやするとつれもなき人の心に霜はおかなむ
題知らず
源宗于
忘れ草が枯れることもあるかと思う、つれないあの人の心に霜が降りれば
「忘れ草枯れもやすると、つれもなき人の心に霜は置かなむ」
あの人は冷たい人のなので、いっそ心に霜が降りれば、その心に生えている忘れ草が枯れてしまうこともある、そうすれば、またわたしを思い出してくれるかもしれない、という歌です。
歌会などで、女性の気持ちを詠んだものと思います。
源宗于(みなもとのむねゆき)は、光孝天皇のお孫さん、是忠親王(これただしんのう)のお子さんです。
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