古今集巻第九 羇旅歌 407番
おきの国にながされける時に、舟にのりていでたつとて、京なる人のもとにつかはしける
小野たかむらの朝臣
わたの原やそしまかけてこぎ出でぬと人にはつげよあまのつり舟
隠岐の国に流される時に、船に乗って出で立つということで、都にいる人のもとに送った歌
小野篁朝臣
広い大海原の沢山の島々に向って漕ぎ出していったと都の人には伝えてくれ、海人の釣り船よ
遣唐使の副使で唐に渡るはずだった小野篁は、大使藤原常嗣の自分勝手に怒り、遣唐使を辞退してしまいました。その罰として隠岐へ流されます。これはその時の歌で、百人一首にも取られています。
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