古今集巻第十八 雑歌下 981番
題しらず
よみ人しらず
いざここにわが世はへなむ菅原や伏見の里のあれまくもをし
いざここに我が世は経なむ菅原や伏見の里の荒れまくも惜し
さあ、ここで私の人生を過ごそう、菅原の伏見の里が荒れるのは惜しいので
「菅原や伏見の里」の「や」は、呼び掛けや感動のの間投助詞、訳しにくいですが、「ああ、菅原の伏見の里だ!」のような感じです。
菅原の伏見の里は、奈良市菅原町でおそらく昔は菅原町字伏見などと呼んだと思います。「伏見(伏水)」なので良い水が出たのでしょう。平城京の右京二条の西の端っこです。この辺りは喜光寺、菅原天満宮、垂仁天皇陵があります。行基上人が住んでいたそうです。
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