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古今集巻第十二 恋歌二 598番

題しらず

つらゆき

紅のふり出でつつなく涙にはたもとのみこそ色まさりけれ


題知らず
紀貫之
紅色を絞り出して染めるように、振り絞りながら泣く涙で、袂だけは濡れて色が濃くなっている

「紅(くれない)のふり出づ」は、紅花を絞って赤く染めることを言うようです。紅花を絞る、涙を絞り出す、濡れた袖を絞る、という言葉の重ね方をしています。

#古今集 , #恋歌二 , #紀貫之 , #紅のふり出づ

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ちのみゆき
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