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古今集巻第十六 哀傷歌 831番

ほりかはのおほきおほいまうち君、身まかりにける時に、深草の山にをさめてけるのちによみける

僧都勝延

うつせみはからを見つつもなぐさめつ深草の山煙だにたて

堀川太政大臣が、お亡くなりになった時に、深草の山に葬った後で詠んだ歌
僧都勝延
この世に残る者達は、亡き骸を見ながらも、それがせめてもの慰めであった、深草の山よ、魂の煙を立てよ

「現身は骸を見つつも慰めつ深草の山、煙だに立て」
亡き骸を見ることがせめてもの慰めであったのに、火葬して葬った今はそれさえもない、魂の煙(山霧のことか)が立ち昇ってくれ、という歌です。

「堀川太政大臣(ほりかはのおほきおほいまうちぎみ)」は、藤原基経(ふぢはらのもとつね)です。
「煙」は「けぶり」と読みます。
僧都勝延は、延暦寺のお坊さまだそうです。「僧都」はお坊さんの地位で僧正についで偉い人。

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ちのみゆき
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