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古今集巻第十八 雑歌下 941番

題しらず
よみ人しらず
世の中のうきもつらきもつげなくにまづしるものは涙なりけり

世の中の憂きも辛きも告げなくにまづ知るものは涙なりけり

この世の中の憂い(うれい)も辛いことも、誰にも告げていなくても、それを最初に知るものは涙である

誰にも辛さを漏らすことができず、一人耐えて涙を流す様子を詠んだ歌です。辛いなあと思ったときに、その辛さを知って、涙が「辛いんだね、わかっているよ」と出てきてくれる、そういう意味だと思います。

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