題しらず
よみ人しらず
こひ死ねとするわざならしむば玉のよるはすがらに夢に見えつつ
題しらず
よみ人しらず
恋に苦しんで死んでしまえということらしい、黒い実のような真っ暗な夜に夜通しであの人が夢に見え続けた
あの人に夢で逢いたいと思っていたら、夢にはで続けたけれど、現実では全く逢えない、これではなおさらに恋しくなるばかりだ、死ねということなのか、という歌です。
むば玉は、桧扇という低木の実で、真っ黒なことから夜の枕詞になっています。夜はすがらの「すがら」は、始めから終わりまでずっと、という意味です。
#古今集 , #恋歌一 , #むばたまの , #よるはすがら , #夢