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古今集 巻第六 冬歌 317番
題しらず
よみ人しらず
ゆふされば衣手さむしみ吉野の吉野の山にみ雪ふるらし
題しらず
よみ人しらず
夕方がやって来たので衣の袖が寒い、どうやら美しい吉野の、あの吉野の山ではきれいな雪が降っているのだろう
「ゆふされば」の動詞「さる」は、ある点から移動する意味なので、現代と同じ「ここから離れていく」意味の他に「向こうからやって来る」意味もあります。なので「ゆふされば」は「夕方になったので」です。夕方のことを「ゆふさり」と言ったりします。
「み吉野の吉野の山」は吉野を繰り返すことで強調しています。また「み吉野」「み雪」の「み」は、美しいと称える意味や、単に語調を整えるための接頭辞です。
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