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古今集巻第十五 恋歌五 780番

仲平朝臣あひしりて侍りけるを、かれ方になりにければ、父が大和守に侍りけるもとへまかるとて、よみてつかはしける

伊勢

三輪の山いかにまち見む年ふともたづぬる人もあらじと思へば

藤原仲平と相知り合っていたところ、離れ気味になったので、父の大和の守であった任地へ行こうと思い、仲平に詠んで送った歌
伊勢
大和の三輪の山の裾で、どうやって待てばよいだろう、年を経ても訪ねて来る人もないと思うので

「三輪の山如何に待ち見む年経とも訪ぬる人も有らじと思へば」
藤原仲平は伊勢の最初の恋人です。
「かれ方」は「離れ方」、疎遠になること。

伊勢のお父さんは、藤原継蔭(ふぢはらのつぐかげ)で、伊勢守であった頃に娘は宮中に出仕したので、娘のあだ名が「伊勢」となったようです。伊勢が二十歳頃に父は大和守になりました。

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