題しらず
よみ人しらず
いたづらに行きてはきぬるものゆゑに見まくほしさにいざなはれつつ
題知らず
詠み人知らず
無駄と分かって訪ねて行っては虚しく帰ってきたものなのに、逢いたさ見たさにいざなわれて、また行ってしまうものだ
「徒に行きては来ぬるもの故に見まく欲しさに誘はれつつ」
逢いたいがために、女性の家まで行っては断られて帰って来るのがやめられないという歌です。こういうつきまといは、この時代でも嫌われただろうと思います。
「いたづら」は無駄という意味です。
#古今集 , #恋歌三 , #いたづら