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古今集 異本の歌 1113番
題しらず
よみ人しらず
明日よりは若菜摘まむと片岡のあしたの原は今日や焼くらむ
明日よりは若菜摘まむと片岡の朝原(あしたのはら)は今日や焼くらむ
明日からは若菜を摘もうと、片岡の朝原は、今日は野焼きをしているのだろうか
初春の野焼きをそろそろやるのだろうか、という歌です。明日、今日、朝と縁語を並べています。
片岡の朝原(あしたのはら)は、奈良県北葛城郡王寺町、香芝町の辺りだそうです。一般に「片岡」というのは、山地から平野へ移る丘陵地帯の端を指します。一方か切り立った山で、他方がなだらかに平野に続くので「片岡」です。
大和の地名、片岡という山の形、若菜、野焼きが出てきて、開放的な印象があるので、万葉の歌のように思います。
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