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古今集巻第十三 恋歌三 653番
題しらず
をののはるかぜ
花すすきほにいでてこひば名ををしみしたゆふ紐の結ぼほれつつ
題知らず
小野春風
花すすきが穂に出るように表に出して恋をすると、噂に名が立つのを残念に思うせいか、袴を結ぶ紐が結んで解けないように、気持ちがふさいでしまう
「花薄穂に出でて恋ひば名を惜しみ下結ふ紐の結ぼほれつつ」
花すすきは「ほ」の枕詞、「したゆふ紐の」は結ぼほれつつの序詞。「花薄穂に出でて」恋ひし、「下結ふ紐の結ぼほれつつ」名を惜しむと、薄と紐の二つの例えを使っているので、ややこしい感じがして、それも「結ぼほれて」いるのかもしれません。
春風という名前の人が、秋の花すすきの穂で残念な気持ちを歌に詠むという不思議な季節感です。
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