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古今集巻第十 物名 437、438番

をみなへし

とものり

白露を玉にぬくとやささがにの花にも葉にも糸をみなへし

あさ露をわけそぼちつつ花見むと今ぞのやまをみなへ知りぬる


女郎花
紀友則
白露を玉として糸に通そうというのか、蜘蛛が花にも葉にも全部に糸を掛けている
朝露を分けて濡れながら花を見ようとしたので、今は野山の様子は全部通って知ってしまった

 「糸を皆綜し(いとをみなへし)」「野山を皆経し(のやまをみなへし)」と「をみなへし」を詠み込んでいます。「綜(ふ)」は「織り機にたて糸を掛ける」意味で「綜し(へし)」なら「掛けた」です。

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ちのみゆき
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