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古今集巻第十二 恋歌二 605番

題しらず

つらゆき

手もふれで月日へにける白真弓おきふしよるはいこそねられね


題知らず
紀貫之
手にも触れないで月日が経ってしまった白い素の弓を思うと、起きては臥して夜は寝ても寝られない

「手も触れで月日経にける白真弓起き臥し夜は寝(い)こそ寝られね」。寝ることは「寝ぬ(いぬ)」とも言います。
白真弓は、真弓の木で作ってまだ塗りをしていない弓。弓を射る時は弦と矢が「寄る」ことと「夜」を掛けています。
自分も手を触れていないし、まだ一度も相手がいない女性を白真弓と言っているように思います。なので、誰かのものになってしまわないか、心配で夜も寝られないという歌です。

#古今集 , #恋歌二 , #紀貫之 , #白真弓

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