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古今集巻第十九 雑躰誹諧歌 1017番

題しらず
よみ人しらず
秋くれば野べにたはるる女郎花いづれの人かつまで見るべき

秋来れば野辺に戯るる女郎花(おみなへし)、何れの人か摘まで見るべき

秋が来ると野辺で風になびく女郎花は、誰が摘まないで見ていられるだろうか、野辺で戯れ遊ぶ女達を誰が抓らず(つねらず)に見ていられるだろうか

「たはる」は、「戯はる(たはる)」で、戯れるのこと。
「つまで」は、動詞「つむ」の未然形「つま」+否定の接続助詞「で」。「つまないで」の意味。
「つむ」は、花を「摘む」と相手を「抓む(つむ、つねる)」の掛詞。
歌の意味は、男が女に戯れてつねる事だと解されています。野辺で花を摘んで遊んでいる女達に、ちょっかいを出さない、なんてことは有り得ないだろう、と言う戯れ歌です。

#古今集 , #雑躰 , #誹諧歌 , #秋 , #野べ , #女郎花

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