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古今集巻第十九 雑躰誹諧歌 1015番

題しらず
凡河内みつね
むつごともまだ尽きなくに明けにけりいづらは秋のながしてふ夜は

凡河内躬恒
睦言もまだ尽きなくに明けにけりいづらは秋の長してふ夜は

語り合う話もまだ尽きていないのに夜は明けてしまった、どのあたりが秋の長いと言う夜なのか

「睦言(むつごと)」は、親しく語り合うこと、男女の睦まじい語らい。
「いづら」は、「どこに、どのあたりに」です。
「てふ(ちょう)」は、「といふ」(~と言ふ~)がつづまったものです。
そのまま訳すと「どこに秋の長いという夜は」ですが、「どこに秋の長いという夜は(行ってしまったのか)」が本来の意味だろうと思います。

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