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古今集巻第十八 雑歌下 950番
題しらず
よみ人しらず
みよしのの山のあなたに宿もがな世のうき時のかくれがにせむ
みよし野の山のあたなに宿もがな世の憂き時の隠れ家にせむ
美しい山のむこうに家があればなあ、毎日の生活がつらい時に隠れ家としたい
「みよしのの山」は、奈良の吉野山ですが、ここでは特定の山を指すのではなく、身を隠すのにちょうどいい山ということだと思います。
「山のあなた」は和歌に時々使われる言葉です。山のむこうには何があるのだろう、行ってみたい、住んでみたい、なにかそういう誘惑があるのだと思います。上田敏もカール・ブッセの詩の訳に使っているのは、そういうことだと思います。
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