猫アレルギーがあるけど猫と暮らしている話
猫のアレルギーについて。まぐろを飼う前に血液検査をした時点で、猫のアレルギーがあることを初めて知った。そもそも猫だけの話でなく、多くの食品、花粉、羽毛布団、等々のアレルギーがあることは知っていたので、今さら猫アレルギーが増えても何とも思うことはなかったが、実際に猫を飼うにあたり問題があるのなら考慮しないといけない。店員に話を聞いたり、ネットで体験談を読んだり、飼うことは決めていて謂わば安心材料を探していたのだと思う。店員にはアメショと何かはアレルギーが出やすいと言われ、本当かどうかも調べずブリショのまぐろはセーフかもしれないなどと、少しずつ言い訳を探して積み上げていく作業を続けていった。
まぐろとの暮らしが始まって間もなく、積み上げた言い訳はあっさりと崩れ去るかの様に、くしゃみが出て、喉の奥が痒くなる症状が出てきた。已むを得ず、自分の部屋の中なのにマスクを付けて過ごし、自分の考えが甘かったのかと若干の後悔を感じた。後悔をしたところで、目の前には我が子になった可愛い猫がいる訳で、症状を受け入れて暮らしていくことを覚悟した。ところが、マスク生活を開始してほんの数日。気がつくと、マスクを外していても、どうも当初のような症状がおさまってきていることを感じ始め、試しにマスクを外してまぐろと接してみると、症状はほとんど感じないようになっているではないか。自分の身体にどのような変化があったのかは分からないが、まさかほんの数日で症状がおさまったことは奇跡に感じた。
後日談だが、まぐろと暮らし始めてしばらく経ったある日、猫カフェに初めて行った時のこと。30分ほど過ごし家に帰って夜になると、例の症状が発症するではないか。猫アレルギーは治ったのではなく、結果だけをみると、まぐろ固有の猫アレルゲンに対して私の身体が慣れただけ(抗体的なことか?)ということだったのだ。
こうして今も私は猫アレルギー体質ながら猫と暮らしている。寝ていると布団にやってくるし、毛をフワフワさせてブラッシングもするし、顔をうずめて猫吸いもしているが、あの時の様な症状が出ることは一度もない。そしてまぐろと暮らしはじめて半年後、もう一匹が我が家にやってきた際に、また同じことを繰り返すことになったのだが、あまりに同じことの繰り返しで、その時の話は割愛する。「猫アレルギーは特定の猫に対しては慣れるけれど治りはしない」、というのが身をもって学んだ結果だ。
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