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質問箱048:コミュニケーション能力が低くて悩んでいます。高める方法は?

※Twitterの質問箱に寄せられた質問を、別途アーカイブしておきます。また随時、加筆修正を加えていきます。

【質問】


【解答】

①モテる男性の会話術

コミュケーション能力というと、発信する能力の方を意識しがちですが。
第一歩は聞き上手になることなんですよね。
相手の話を聞き、気持ちよく話させる能力。これが大事です。

ある女性にモテるタレントさんは、二枚目なのはもちろんですが、
「へー」
「そうなんだ」
「たいへんだね」

だけで2時間、場をもたせられるとか。
モテる男性は、聞き上手という側面があるようです。

②聞き上手のテクニック

コレはネタにしても。
相手を気持ちよく話させるテクニックとしては、相手が発言した言葉の最後のワードを、反復するというテクニックがあります。
これは、インタビューの仕事などで多用するのですが、
「あの時は大変だったなぁ」
「大変だったんですか……」
という感じで、語尾の言葉を反復するだけで、相手は勝手に同意してくれたと、錯覚するようです。

そうやって、最初は聞き役に徹することで、相手の言葉を引き出し、当意即妙な受け答えは無理でも、真剣に聞く。
そうすると、相手からいい言葉や、興味を惹きつける話とかを聞く。
そうすると、こういう話し方をすれば、相手が退屈せず引き込まれるんだなと、実地で身につけることができるでしょう。

③コミュニケーション力

永久保貴一先生が大学時代、シナリオの講座を取ったところ、講師に言われた良い脚本を書く奥義は、「一日14人以上と話すこと」だったとか。
これはまさに、コミュニケーションこそが作品づくりの基礎という、奥義を教えてくださったのですが。
これを疎かにする人間は、多いですね。

MANZEMIの各講師陣も、受講生との対話を重視しています。若者の声に耳を傾けることが、学ぶことですから。
教える立場でありながら、学ぶことが多い。
聞く力というのは、語る力とセットだと思います。

④西郷さんと大久保さん

ちなみに、西郷隆盛と大久保利通の違いについて、後の総理大臣山本権兵衛は、 こんなふうに語っています。

「西郷さんのところにいくといつも喜ばれて、『自分は落語家でないから話が聞きたければ物事を尋ねてくれ』という風で、有益なる談話に時のうつるを覚えず、あたかも春風に触れるよう長閑な気持ちになり、辞して門を去るときは、誰も心中に云うに言われぬ愉快を感じたものである。然るに、大久保さんの前へ出るとこれと反対で、いかにも怖い顔をしておられた。言葉は少なく、ただその威厳にうたれて、この方から言いたいことも言われず、小さくなって帰るので、人気は自然に西郷さんの方に集まった。我輩も西郷党であったのである」

幕末、人斬り半次郎と呼ばれた剣の達人・中村半次郎こと桐野利秋も、大久保利通の前では何も言えず、酒の力を借りて意見しようとしたら、ジロリと睨まれたら酔いが一気に冷め、何も言えなかったとか。

⑤聞く力から探す力へ

その大久保利通がよく使ったのが、
「よろしい」
「いけませぬ」
「考えときましょう」

の三語だったとか。

先の、二枚目のタレントさんの三語との違いを、考えてみるのも良いでしょう。イエスとノーと判断保留、この3つをちゃんと言っていたということです。

ただ、才気煥発で冷酷なイメージがある大久保利通もまた、その能力を非常に高く評価する政治家も、多かったことは、付け加えておきます。

話上手になれずとも、聞き上手のほうが、人生にはプラスです。
まずは、聞き上手からコミュケーション力を高めましょう。
それは同時に、相手に話に面白い部分を見つける、探し上手とセットです。


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