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週刊ジャンプ編集部が原稿料改訂

これは……他の編集部は、戦々恐々ですね。
WWF(現WWE)の全米制覇のような動き、と申しますか。

【ご報告】
『#週刊少年ジャンプ 』本誌で連載・読切掲載する場合の最低原稿料を24年11月掲載分より改訂しましたので、ご報告させていただきます。

読者の皆様からいただいた雑誌(紙版・電子版)の売上利益を基に、弊誌作家さんのより良い執筆環境作りへ今後も改訂を重ねてまいります。

https://x.com/jump_henshubu/status/1858442586601459954

新人のモノクロ原稿で2万900円。週刊連載の額としては、妥当でしょうね。毎週18ページでも36万円ほど、月に144万円ほど。年間なら、1800万円ほどですか。夢のある数字ですが、アシスタントの数を考えれば、なかなかに大変でしょう。年間300万円でアシスタントを4人も雇えば、それだけで1200万円が出ていきますから。ジャンプがこの数字を出してきたら、講談社の習慣マガジン編集部も、それに準ずる数字が必要になるでしょう。生え抜き主義ではない分、むしろh化の雑誌は原稿料が上がるでしょう。もちろん、中堅の出版社は、この額は払えませんから、人材の流出は必至でしょう。

また、原稿料が上がったそのぶん、新人に求められるハードルも上がり、打ち切りされやすくなる面も、あるでしょうね。もちろん10週打ち切りが、5週打ち切りにはならないでしょうけれども、ベテラン作家は暗黙の30週打ち切りのラインが、20週打ち切りまで下がるかもしれませんね。あくまでも、推測ですけどね。そして、新人はとにかく投稿するならジャンプ、となるでしょう。雑誌自体はだいぶ厳しくなっていますが、完全にジャンプ一興時代が来ていますから。編集者がどんなにプロデュース能力を誇っても、作家の才能が90%以上の世界、才能がジャンプに流れるのは避けられず。

もちろん、そこで他の編集部は何を投稿者に提供できるか? 編集者個人の才能は、編集部が提供できるものではないですから。原稿料は低いがデビューしやすいとか、原稿料は低いがデビューしたら読み切りで◯回は必ずチャンスをあげるとか、原稿料は低いが単行本1冊は確約するとか、そういう部分で独自のメリットを出せるのか? なかなかに難しいでしょうね。編集者のみ号車としての力は、繰り返しますが個人の名人芸であって、共有も伝授も難しいです。名編集者でも障害打率は2割と、長崎スピリッツ元編集長も語っておられました。

ただ、編集部生き残りのヒントは、既にあるんですけれどね。そのことについては、またの機会に――。


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篁千夏
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