誰にも知られず死ぬ朝 2回目 これは究極のラブストーリーだった
Twitter過去記事の転載。
2度目の観劇。
観る席が前回と真逆でした。
今回の席を向いて芝居するシーンも結構あったので、役者さんの表情がより明確になり、気持ちがより動いた感じでした。
基樹が放り投げた良嗣の遺書を持ってりっちゃんが息子を叱責するシーン。
まさか基樹が泣いてるなんて思いもしませんでした。
もしかしたら、母親のりっちゃんが泣いていたのかもしれません。
大切な歩美さんをあんな風に言われて。
大切な息子にあんな発言をされて。
悔しくて悲しかったのだろうと思います。
結局りっちゃんが1人で歩美さんに遺書を届けます。
愛する人を失った歩美さんの悲しみを痛いくらいに感じたりっちゃんは泣いていました。
歩美さんはりっちゃんに、やっぱり人と関わると「辛い」し「寂しい」って言ってたけれど、その想いを受け止めて泣いてくれる人がいるということが、良嗣と過ごしたことで得たギフトなんじゃないかなと思えました。
少し演出も微調整が加えられていたような感じでした。
ラスト、歩美さんが死のうとするシーンでは、自らの内臓を更に切り刻みながら慟哭していました。
そしてやっぱり蘇ってしまった歩美さんは、うずくまるように泣いていました。
死ねない現実に、泣いていました。
観ていてとても苦しかったです。
きっと、これまでの長い長い人生で初めて、心の底から本気で死にたかったのだと思います。
それほどまでに愛した人を失った現実にも絶望していたのだろうと思います。
夢で逢うことも叶わないなんて辛すぎる…。
これほどの絶望を味わうくらいなら、これまで通り人と深く関わらずに、死んだように生きた方がマシなのか。
でもきっと、良嗣と過ごした長い長い時間は、最後は絶望だったけれど、きっと歩美さんの人生を豊かなものにしただろうし、これからの生きる糧になったのではないかなと感じました。
2度観れて良かったです。
これにて見納め。
ありがとうございました。