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誰にも話せなくて見えにくい吃音の世界



自己紹介

はじめまして。ちなと申します。小さい頃から吃音症です。
山と田んぼに囲まれて、電車は1時間に1本もない田舎に住んでいます。
外では静か、家ではおしゃべりな女の子です。

今日からnoteを書いてみようと思った理由が、“誕生日だから”なんていういかにも継続に失敗しそうな動機だというのはここだけの秘密です。

普段は、Xで誰にも言えない思いを嘆いていたり、吃音を理由に外では喋ることを避けているので、喋る練習になればと思ってYouTubeに動画を細々と投稿しています。家のキッチンは自分らしくいられる大好きな場所で、慣れないインスタでお弁当も投稿したりしています。

私の持つ吃音について

私の体の中には、吃音っていう非常に厄介なヤツが住み着いています。母親がいうには喋り始めた頃、3歳くらいからいたそうです。

いろんな表現をする方がいるけれど、私は、喋ろうとすると喉を四方八方からぎゅゅーっと締め付けられる感じ。顔に力が入って顎も痛くなるし、息も止めちゃうから身体的にも結構苦しい。ほかの方はどんな感じなのかな。英語なら言えるっていうけど私はそれも全然ダメ。ほんと最悪です。

普段は、吃音に対抗するためなのか自然と身に着けてしまった言い換えとか、時には忘れたふり、随伴症状を駆使して、なんとか吃音を隠しながら普通の子に見られるように毎日必死に生きています。

頭の中に言葉はあるのに、皆に届かなくて、私の言いたいことはいつも喉の奥で静かに砕け散って、心の中に毎日、言いたかった言葉たちがごみの山ように積み重なっていく感覚。見えにくくてわかってもらいにくい吃音の辛さです。

noteを始めた理由

憧れていた大学生での一人暮らし。
将来の夢の為に頑張って行った大学だったのに、言葉が出ないせいで成績を下げられて、接客のアルバイトも怖くてできなくて、吃音だとばれないために友達を作らないで、充実していた大学生活とはかけ離れていました。
夢も諦めて、毎日を何のために生きればいいか分からなくて。

なんか私悪いことした?
もう今までさんざん苦しんできたのにって。
100人に1人いるなんて嘘じゃん。
私の周りに全然いない。
なんで私だけこんなつらい思いしたいといけないの。

大学生にもなって、親に吃音の事を相談するのも恥ずかしくて、かといって話せる友達もいなくて、カウンセラーさんに言っても、普通に喋れてるよ大丈夫と変に励まされて、いつも孤独で、消えてしまいたいと本気で毎日思っていました。

下の階の人から苦情が来るんじゃないかって程、床に倒れこんで何回も大泣きした笑 今も辛いことばかりだけど、本当にあの時は今までの人生でもトップクラスに辛かった。これからあれよりも苦しいときが来るなら、吃音をすごく恨む、、。

でね、そんな孤独で辛い時間をなんとか明日だけ頑張ってみよう、一人じゃないって思わせてくれたのが、Twitterで“吃音”って検索して出てくる、同じ吃音症の方たちの言葉でした。
「辛い」「言えなかった」「どうしよう」って文字なのに、ちゃんと苦しい声として聞こえた。部屋にいるのに、一気にたくさんの人と繋がった感覚だった。他の人の辛い思いを見て救われるってなんかおかしいけど、自分の思いをみんなが言語化してくれていて、読むたび共感できて、唯一の救いでした。一人だけど一人じゃないと思えました。

かといって、私は同じ吃音症の人に会うのはちょっと怖くて。でも文章だったら直接会わなくても思いを伝えることはできるし、だから私も自分の普段言えない思いをXに投稿するようになって。もしかしたら、私の文章を見て誰か一人でも一人じゃない、辛い時間を埋められるかもと思って今度はnoteを書いてみようと思いました。

今まで辛かったこと、これから毎日の苦しいこと、頭に浮かぶこと、全部ありのまま書きたいと思います。私の文章が、どこかで孤独だと感じているだれか一人にでも届きますように。誰にも言えない、見えにくい吃音の世界を私の視点で書いて、誰かと共有したいです。吃音じゃなくても知ってもらえたら嬉しい。人の目は気にせず、自分らしく、ありのままを言葉にします。

最後のさいご

何も考えず頭に思いつくままキーボードを打ったので、ちゃんと書けてるか不安で仕方ありません。ここまで私の文章に大切な時間を使って、読んでくださった優しい方、本当にありがとうございます。人それぞれ大変なことは違うけど、一緒に毎日を乗り越えていけたら嬉しいです。



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