寂しいときは
みんなは辛いとき相談できますか?
吃音の事、気軽に相談できますか?
身近にそういう人いますか?
ありのままで話せる場所はありますか?
家族以外に、自分の部屋以外に。
私には今そういうところがないから、
みんなにはあってほしいって、
そう思う。
心からありますように。
1人でも、ひとつでも。
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吃音で辛いことがあった時、もやもやが溜まってきた時、相談できる人がほしいなって思う。
無性に誰かに話したい時、誰かにただ聞いてほしい時がある。
小さなことでも、泣きそうな話も、言葉にできない思いも。
カウンセリングみたいに、ちょっと気を張っていく場所じゃなくて、
もっと身軽に行ける場所。友達に会いに行く感覚で。
相談しにくい吃音を理解してくれて、ありのままで軽い気持ちでいられる、
そんな場所が近くにあったらいいのに。
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吃音に関わらず、人に相談って苦手。
とてもとても私は苦手。
「人に話したってどうにもならない」
なんて強がっているけれど、
その裏にはいつだって、
本当は寂しい、誰かに聞いてほしいっていう気持ちがある。
いつも一人でいる私に、周りの人は簡単に、
誰かに頼ってね、話してねって言うけれど、
受け入れてくれるか不安で、理解してくれるか怖くて、
暗い話で申し訳ないし、誰に言えばいいか分からない。
勇気を出して言ったのに結果的に傷ついた過去の経験が邪魔して、
一人でなんとかする道を選んでしまう。
そんな誰にも相談できない自分が弱っちくて、嫌になることもある。
相談するのがここまで苦手で、
一人でこうやって悩んでいるのは私だけなんじゃないかって、
Xで吃音をもっていらっしゃる方同士で集まっている情報を見る度、
いつもいつも孤独になる。
吃音の相談、お話しができるといえば、
思いつくのは、言友会とか吃音のイベントとか集まりだけど、
私は集団が苦手だから、なかなか足が向かない。行けない。
行ってみたら変わるのかもだけど、
そういうイベントに関わらず、
日常生活でも、一人が心地よくて安心できる私には
現時点ではハードルが高すぎる。
本当に友達がいない。
私は1対1で誰かとお話しする時間の方が落ち着くけれど、
そんな場所も人も今の私にはないから、
感情がぐちゃぐちゃになってどうしたらいいか分からない時、
寂しいとき。
独りぼっちだって感じるとき。
温かさが欲しいとき。
そんなとき、
私には、
逃げるように飛び込む空想の世界がある。
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その世界って言うのは、吃音のある方が気軽に足を運べる場所。
その建物はね、木の匂いがしていて緑に囲まれている庭もある。
そこに毎日いるのは私で、
相談しにくいこと、
ちょっとした日常の聞いてほしいこと、
どうしたらいいか感情がわからない時、
泣きたくてしょうがない時、
明日が来てほしくない時、
頑張ったことを話したいとき、
1人だと感じて孤独な時、
身近に、吃音に限らず相談できる場所とか、
気軽に話せる人がいない時、
家族や恋人、友達以外の人に話したい時、
私が1対1でお話をゆっくり聞きたい。
ただただ受けとめてあげたい。
1人じゃないんだって思えるような時間にしたい。
そこには「相談者」と「話を聞く人」なんて上下関係はなくて、
横にそっと寄り添っているそんな関係でいたいし、
来てくれた人とは、
「吃音の○○さん、辛い気持ちを抱えている○○さん」として関わるんじゃなくて、唯一無二の「○○さん」として関わりたい。
思いっきり泣けて、辛いってちゃんと言える空間が良いな。
今まで人知れず頑張ってきたその人の頑張りも感情も、
全部抱きしめてあげたい。
「吃音」を無理に受け入れるんじゃなくて、
「そのまんまの自分まるごと」受け入れられるように併走したい。
集団、社会の中でなんとかやっていく為にひたすら頑張っていたエネルギーを、自分の為に使えるようになりますように。
「吃音の自分でも大丈夫」じゃなくて「今の自分で大丈夫」って思えますように。
1対1で話をするのは奥の小さめのお部屋にして、
この建物には、話をしに来てもいいし、ただ居るだけでもいい。
だから手前は、ゆっくりくつろげる空間にしよう。
何も気にせず、自分自身とゆっくり向き合える場所。
好きな事をして過ごしてほしい。
日常生活で、「吃音の自分」を意識する時間が多い人が、
「ありのままの自分」の時間を過ごせる場所になってほしい。
小さなお部屋での1対1が緊張する時は、
お庭とか、近くの公園のベンチでも良さそう。
いつ来てもいいし、いつ帰ってもいい。
そこにいる他の方とお話ししたい気分の時はお話ししてもいいし、
もちろん一人でいてもいい。
壁一面に本がたくさんあって、自由に読めて、
家に帰ってもこの場所と繋がっていられるように、
借りることもできるようにしたいな。
ひっそりと建物の一角で、米粉のお菓子とかも置いておきたい。
たまに、そこでみんなで作るお菓子教室もやりたい。
私が慣れてきたら、いろんなイベントをそこでしたい。
みんなが自由にいろんな体験ができて自分の好きを見つけられるように。
自分らしさを大切にできるように。
吃音に理解のある人も出入り出来て、交流するのも楽しそう。
吃音のお子さんがいるお母さん同時の交流も生まれたら、それはそれは嬉しい。
自分の苦手な事は誰かに頼んで、
自分の長所やいい所を見つけて自分自身で認められて、そこを伸ばしてみんなが自分らしく輝ける、そんな助け合いの世界っていいなって思う。
「吃音だから」なんて無視して、
「自分だから」こんなことがしたい!っていうのを子どもから大人までみんな夢を持てたらいい。
この場所が、安全地帯、心の居場所みたいなそんな場所になって、みんなが自分のやりたいことに向かって安心して進んで挑戦できる世界になったらいいな。
誰かのお話を聞くことが大好きで、
良い所を見つけて伝えるのが大好きで、
カウンセラーになりたかった、
安心できる場所が身近にあったらいいのにと思う、
そんな私の希望が詰まった場所。
この空想は何回しても飽きないし、頭の中でどんどん進化していく。
こんな場所あったらいいなって思うの私だけかな。
私だけかもしれないけど、
もし、ひっそり作ったらだれか来てくれるかな。
1人でも。
1人で吃音の悩みを抱えて苦しんでいる人がいなくなればいいのに。
みんなが吃音ばかりに飲み込まれて、自分の良い所が見えなくなって、
自分なんかって思う人がいなくなったらいいのに。
傷つけられて泣きそうな人がいたら、
飛んでいって傍にいてあげられたらいいのに。
なんて迷惑なことも思うくらい、
吃音で悩んで自分らしく生きられない人がいる現実が辛い。
みんな平等に、
理解されて、心休まる温かい場所は持っていていいはずだから。
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もし私と同じようになかなか相談するのが苦手な方がいたら、
その方はどんな空想の世界、好きな事の世界に逃げるんだろう。
音楽でも本でも映画でもYouTubeでも料理でも夢の中でも、
なんでもいいから逃げ場所がありますように。
小さなライト一つでほぼ真っ暗な部屋から、お届けしました。
このままずっと外も暗いままがいいな。
でもそうはいかないから、
みんな。いい夢、見ようね。
ちな