平隊士の日々 元治元年水無月五
元治元年水無月五
朝から、屯所がバタバタしている。
隊務に参加したいと思い、井上組長を探したが見つからない。
沖田組長を見つけ、声を掛けたが、今は忙しいから、休んでいろと言われ、
もう一度、横になる。
朝食、起きれる様になったが、まだ、ご飯は食べ難いので、
味噌汁をかけて食べた。
食事中に、伊木を見つけ、声を掛けると、
枡屋喜右衛門と言う炭薪問屋に武器が多数あり、
主人を捕縛して戻ったところだとのこと。
隊務に復帰した方が良いのかなと思ったが、
伊木の話では斬り合いが起きるらしい
満足に刀が持てないなら、休んだ方が良いとのこと。
残念だが、足手まといになると、怪我をしそうで、休むことにする。
少し横になる、前川邸の蔵の方から、土方副長の声が聞こえるが
何を言っているまでは、分からない。
気が付いたら、夕食の時間
まだ、多くの隊士が寝込んでいるので、白がゆにだし汁をかけて食べる。
山南総長が、馬詰親子を知らないかと、寝込んでいる隊士の部屋に来た。
いないと困るなと言い、刀が持てそうな隊士、
柳田三二郎と山野八十八に声をかけ、連れて行った。
屯所の外からは、祇園祭の喧騒がかすかに聞こえる。
来年は、祇園祭も見に行きたいなとお思いながら寝てしまった。
・・・・・
この夜に池田屋事件が発生しているが、松崎静馬は寝ていて、知らない。