僕には夢がある
住むところを無くし、食べるモノもなく、
公園の片隅の電話ボックスで倒れ込んでいる僕に
うめこさんが走り寄って来て声をかける
「死んだら嫌だ・・・
まだ、私は話したいことがたくさん・・・
聞きたいこともたくさんある・・・」
僕は震える声で
「う め こ さん?
ま だ 、死なないよ・・・
ぼ、僕に は、 夢があるから 死な ないよ・・・
仕事を 見つけて、 働いて・・・
そして、 うめこさんに あ 会いに行くんだ
だけど、 住むところが 無いから、 住所が 無いから、
仕事が なかなか見つからなくて・・・」
うめこさんが、僕の頭を支えてくれて何とか声を出す
「が、頑張っているんだけど、
なかなか うまくいかないなぁ・・・
僕の人生って いつも こんな感じで・・・」
うめこさんが涙を流しながら
「ごめんなさい、
ちゃんと話を聞けばよかった。
もっと話をすればよかった。
そうすればこんなすれ違いは無かったのに・・・」
うめこさんが抱きしめて
「これからの事を一緒に考えましょう。」
そう言うと涙を拭いた。
うめこさんが声をかける
「おはよう」
僕も窓際に座り、窓の外をながめがら、返事をする
「おはよう、休みの日くらい、ゆっくり寝てればいいのに」
僕はうめこさんの部屋に居候中、
うめこさんがご飯を作り、二人でお食事。
あの公園で、うめこさんに見つけてもらえなければ、
きっと死んでいただろう。
食事をしながら、
うめこさんを見上げる僕がいる。
ひろわれ猫の物語
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これは創作で、主人公に似た名前の人もフィクションです。
実在の人物や団体などとは関係ありません。
あくまで、妄想ですので事実と誤認しないようにお願いいたします。
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