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楢崎龍の日記  元治元年卯月二十五から二十七

元治元年卯月二十五


昨夜、お泊りならはった大柄のお客さんは
土佐の坂本さまと言うらしい。
みんな龍馬さん、龍馬さんとずいぶんと慕われているようだ。
なかなか熱い漢の様で、酔っぱらうと畳を叩いて
聞いいとうせ、聞いいとうせ、といい、
亜米利加国の話をたくさんしていた。
昼近くまで寝ていて、みんなを起こすと、
あさってくるきに、鰹をたのむき、と言い残して出かけて行った。


元治元年卯月二十七


坂本さまは昼前にきはって、
「急でもうしわけんちゃ、船をだしてくれんかの。」と言い、
急遽、船での食事となった。
料理とお酒を船に乗せて、準備する。
人が集まった様で、船に乗り出かけて行った。 

帰ってきた坂本様は何か悲しそうで、
残りの人と部屋にこもり、話をしてはる。
そのまま、お泊りになる。


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