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ほんの少しまじめな話

企業の管理者に求められる資質とは、なんでしょうか? 

 ひとつしかないのですよ、これが。 

 人を育てられる人を育てる。  

自分の分身を作るのでは70点、 
自分と違うやり方でも、部下を育て、その部下が次の部下を育てる。 
自分のやっていたやり方に、部下が独自のやり方を 
プラスして育てるという、次には、また、プラスされて 
教育が進化していく。  
そうして初めて、人を育てられる人が育ったと言えます。 

昔から言う、先人の行く道を行かず、先人の求めるところを求める。 
と言う事に尽きます。

ここでいう、管理者とは課長以上の立場の人を言います。 
一般的に、課長以上は、一応、企業の経営に口を出すことが
可能な立場になります。 

うちは、部長以上ではないと、
経営に口が出せないと言う人もいるかもしれませんが、
課長になれば、年間計画など計画を作ると思います。 
その計画こそが、経営に口を出すことなのです。  
売り上げ目標計画や、教育計画など、
企業の経営に直接かかわる目標、計画を作ることは、
つまり、経営に口を出していることになるのです。 
そう思って、もう一度、売り上げ計画や教育計画を
見直してみてみましょう。 
きっと違ったものが見えてきます。 

うちの計画は部長が数値目標を決めるので
関係ないと思う人もいるかもしれません。 
数値を決めるのは部長でも、その数値を具体化するのは課長です。 
たとえば、売り上げ目標があります。 
一般的に今期の売上目標より高い目標になることが多いですよね。 
その時に、売り上げの分析をするのは、課長以上の管理職のあなたです。 この顧客の売り上げは増えた、この顧客の売り上げは減った、
新規顧客は増えたか減ったかなど、分析をして、
なぜ増えたか、なぜ減ったかを明確にする。 
これが出来るのは直接、営業課の部下を統括しているあなたです。 
顧客への訪問頻度、顧客の担当者の管理ランク、新規開拓にかける
時間の割合など、具体的な報告を受けているのも、管理者のあなたです。 そこで、精神論で部下を叱咤激励ではいけません。 
具体的な方法論を部下に説いてあげるのがあなたの仕事です。 

ある顧客の担当者には、権限が100万円しかない場合、
この担当者にいくらアプローチしても、
売り上げは100万円以上にはなりません。 
ここで、担当者の上司を紹介してもらえると、
100万円以上に売り上げが増える可能性が出てきます。 
この権限が100万円しかない担当者に週に5回も会いに行くのなら、
回数を減らし、別の権限が1000万円ある担当者に5回あった方が、
売り上げが増える可能性が出てきます。 

これが経営戦略と言われるものになります。 

難しいことでも、難しい方法論でもありません。 
現状をきちんと把握できているかどうか、
目先だけでなく、その先も把握しているかどうか。 
これが管理者として必要な技術ですね。 

人を育てると言っても、忙しくてそんな時間は無いと言うあなた。 
自分の50%の仕事が出来る部下を3人育てると、
3人の部下が自分の仕事の1.5倍を片付けてくれます。 
自分の80%の仕事が出来る部下を2人育てると、
2人の部下が自分の仕事の1.6倍の仕事を片付けてくれます。 
自分の80%出来る部下が3人育った場合、自分の2.4倍の仕事が片付きます。 自分一人でやるより、はるかに効率よく、仕事が片付くと思いませんか。 当然、自分の仕事にプラスで仕事がはかどるのです。 
売り上げなども増えます。 
いかに早く、自分の分身を作り、そこからさらに進んで、
その部下たちが早く管理職になると、さらにその部下が育ちます。 
つまり、人を育てると言う事は、仕事が楽になると言う事です。 

管理者になったら、直ちに、部下の育成に取り組むことが重要です。 

その為には、管理者にはいくつかの必要な心得があります。 

それらの心得をもとにして、
また、その心得を上手く使うための技術がたくさんあり、
それらを駆使して管理者は管理者として上を目指していくことになります。 


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