テチョウマニア

高校生の時、それはそれはあ古風な女子高に通っていたため

アルバイトは全面禁止だった。

けれども、ファッションや音楽に目覚めた小娘には

お小遣いだけでは足りず...家の近くの居酒屋で

アルバイトをすることにした。

『何時から何時』『いくら』『@何日で今月の給料は..』

そんな事を書くために手帳を買いだしたのが始まりだったと思う。

買ってみて思ったのは、割と自分が紙にこだわりがあること。

黄色がかった紙は嫌で青味がかるくらいの真っ白なものがいいこと。

つるつるする紙よりはザラつきがあって、薄くなく厚くなく調度良いもの。

そんな地味なこだわりから、マンスリーは月曜始まりで、マスは大きめ

妙なイラストはいらない。

月齢、祝祭日が載っていたらなおよし。

そんなところまで。そうじゃなかったら全く書き込む意欲がわかない。

同じ年に何冊も買いかえたこともある。

なので、毎年手帳は変わっていった。同じメーカーはほぼ使わなかった。

そんなある日。今使っている手帳に出逢った。

『Rollbahn』の手帳。

メモ帳としてはマス目で、切り取り線があって、後半はクリアファイルという

スタイルなのが好きで時々買っていたけれどスケジュール帳としては

はっきりいって、私のこだわりとは真逆。

紙は黄色っぽいし、日にち設定はドイツ語、祝祭日は色がついているけれど

何の日かかかれていない。

それでもなんだか良いと思ったのはリング式で沢山書けるメモページ

後半のクリアファイル、マンスリーのページのマス目の大きさ、

横にあるメモができるスペース。

そんな彼と4年付き合ってきた。途中、並行させながらほぼ日にも浮気した。

それでもメインだったのは彼だった。

ドイツに行っている間も帰国のときには買って帰った。

その頃の手帳は各国のレシピやドイツ語の覚書、筆談のあとでパンパンに膨れている。

そして、今年も・・と、買った。毎年色を変えていて今年は水色を。


変わっていた。



祝祭日が日本語で書かれていた。

たったこれだけなんだけれど。変わっていた。残念だった。

あの無骨にドイツ語だけを貫いていた手帳が日本語になびいた・・そう思った。

日本人が使う手帳の機能としては微々たる向上なのかもしれないが

わたしの手帳美学には大きな衝撃だった。


日本はこの時期から本当に沢山の手帳を売り出している。

ドイツにいたとき、手帳なんていうものは本当に年寄りが使うような

そんなものか、小学生が時間割と一緒に予定も書ける連絡帳のようなもの

あまり機能性とか、見た目の良さとか、対象年齢の広さとか無視したような

物しか売っていなかった。

日本の手帳の豊富さを知っている身としては、まったく食指が動かない。


帰ったら買うんだ、帰ったら絶対。と、買い続けたRollbahnのこの変化は

手帳業界の年々よりよい物を!と頑張る向上心故のことなのだろうが・・。

私には本当にショックだ。




なにがいいたいかって・・?



ショックってことー!!!もー!

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