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地球防衛軍5の世界観考察「箱庭説」

Earth Defense Forth 5、地球防衛軍5(以下EDF5)というゲームを知っているだろうか
SANDLOD ©D3Publisherから2017年12月に発売され、PS4、PCをプラットフォームとする、協力型の3人称シューティングゲームである。
※なおこの記事ではEDF5のネタバレを多く含むので、未クリア、未プレイの方はお気をつけください

ゲームの特徴

EDF5は4つの兵科から好きなものを選び、戦うことが出来る。
レンジャー
 2つの武器、特殊装備またはビークルを使って戦う初心者向け兵科。多彩な武器が用意されている。扱いやすく、耐久性もそれなりにある。
フェンサー
 4つまでの武器を両手で持つことが出来、複雑な操作が必要とされる上級兵科。耐久性はビークルを除けば最強。ただしその火力は凄まじく、大きく面制圧が可能な武器もあり、一歩間違えれば味方を倒しかねない。(一発だけなら誤射かもしれない)
エアレイダー
 爆撃や砲撃、ビークルの運搬や味方のサポート、衛星軌道上からのレーザー攻撃まで行える中級サポート兵科。戦車や装甲車の他に巨大ロボットまで要請が可能。耐久性はレンジャーと同じくらい。
ウイングダイバー
 フライトユニットを装備した女性だけの部隊。体が軽くないと飛べないのだとか。脳波を使った誘導攻撃を行ったり、エネルギー弾を使用する近未来な上級兵科。一撃の攻撃力や弾幕力が高いが、飛ぶためにアーマーを削っているせいか、耐久性は最弱。
(なお全員フルフェイス、もしくは鼻から上をヘルメットやゴーグルで覆っており、顔の全体像を見ることが出来ない)

ストーリーからみる世界観

このゲームのストーリーは宇宙から侵略者がやってきて、それらから地球を守るというものである。主要な登場人物は以下の通りである。
EDFの兵士
主人公
 民間人からEDFに入隊し、英雄とまで言われる兵士。プレイヤーの操作キャラクター。後にストーム1という部隊名を与えられる。(1人だけだが)
軍曹
 民間人であった主人公が怪物に襲われているところを助けてくれた上級レンジャー部隊の隊長。後にストーム2となる。最後まで一緒に戦ってくれる、一番共にいる時間が長い兵士。専属の部下が4人ほどいる。
グリームリーパー
 黒いフェンサー部隊。作中では秘密部隊として扱われており、一般のフェンサー兵がシールドと銃器を持って戦うのに対し、グリームリーパー隊は近接武器を持ち、俊敏に戦う。後にストーム3となる。
スプリガン
 ウイングダイバーの上級部隊。グリームリーパーとは仲が悪いようで、「手のかかるお嬢さん方」とグリームリーパーから煽られたり、「グリームリーパーに後れを取るな」「我々にその必要はない」と煽り返しているところを度々見かける。(それのせいで本部から怒られる)
サポートオペレーター
作戦司令本部
 主人公や軍曹、他NPCに指示を出している人物。
戦略情報部 少佐
 主に敵の特性や武装、特徴を分析し、兵に伝える人物。
戦略情報部 少佐の部下
 物語中盤辺りで主人公の専属オペレーターとなる人物。
以下詳しい説明は@wikiを参照してほしい

さて、ここから本題に入ろうと思う。EDFの世界では、前述したとおり、「プライマー」(人類命名)が地球に対し進軍してくる。ゲームとしての総ミッション数はオフラインプレイで110、オンラインプレイで111まで用意されている。この中のミッション25の通信で、本部と少佐がこんなことを話している。前提として、敵軍が何か言語を話していることから、敵と交渉し、平和的解決を望む人々が一定数いており、前ミッションでは彼らの訴えを通信で聴ける。

ミッション25 再進撃
本部「交渉はどうなった?」
少佐「交渉の試みは全て失敗に終わっています。
   意思を疎通する方法が見つからないというより、彼らには対話をする
   つもりがないように思えます。」
本部「同じヒューマノイドだと思っているのは我々だけか。」
少佐「相手は人類を害虫程度にしか認識していないようです。
   ですが、引き続き交渉の努力は継続していかねばなりません。」

という内容になっている。さて、本部の発言、ヒューマノイドという言葉を調べてみよう。

ヒューマノイド(英: humanoid)とは、英語のhuman(人)と接尾辞-oid(-のようなもの、-もどき)の組み合わせで、形容詞としては「人間そっくりの」や「人間によく似た」という意味で、名詞としては、人間に似た生物や人型ロボットなどを指して用いられる。
名詞としてはアンドロイド (android、ギリシア語のandro-(人、男性)と-oidの組み合わせ)と由来する言語が異なる同じ構造の語であり、語としてはほぼ同義である。しかし、実際の用法には差があり、アンドロイドが概ね人造人間などの造られた存在に用いられるのに対して、ヒューマノイドは造られた存在だけでなく自然発生したもの(人間に似た生物)にも用いられる。
wikipediaより引用)

どうだろうか。人間に似たもの、もどきとして扱われるヒューマノイドを、人類である本部が口にしているのである。他にも不可解な点が存在する。本ゲームでは、人型の侵略者が登場する。コロニストというカエル型の大型侵略生物と、コスモノーツという如何にもエイリアンな見た目の侵略者である。これら以外の侵略生物は、現実でのアリやクモ、蜂、ダンゴムシと言った、虫を主にモデルとしており(というよりそのままが出てくる)、二足歩行の侵略者はコロニストとコスモノーツとなる。(ラスボスであるかの者は浮遊しているため)EDFの兵士は、アリやクモを見たことが無いような発言をよくする。まるで彼らの世界には虫がいないかのように。(酸を飛ばしてくるアリは確かにいないが)以下はコロニストが初登場した際の通信記録である。

ミッション15 巨船破壊作戦

隊員「大変だ! 俺は宇宙人を見た! この目で見たぞ!」
隊員「今更なんだ! 俺たちの敵はエイリアンだぞ! 知らなかったのか!?」
隊員「そうじゃない! 宇宙人だ!」
少佐「宇宙人の目撃情報があります」
本部「宇宙人?」
少佐「人間に酷似した生命体とのことです」
本部「エイリアンは人間に似ているというのか?」
少佐「頭がひとつ、目がふたつ、手足はふたつずつ、二足歩行です」
本部「完全に人間と同じという訳か。信じられん…」

隊員「エイリアンの歩兵部隊だ!」
隊員「ついにエイリアンが、降りてきやがったぞ!」
隊員「あれがエイリアンか! 人間そっくりだ!
本部「まるで人間だ。こうまで酷似しているとは…」
隊員「口もあります! 何か喋っています!」
本部「言語を持つことまで人類と同じなのか!?」
本部「エイリアンとの交戦を許可する。地上部隊、エイリアンを攻撃せよ」
隊員「俺は人を撃ったことがない…。こんなの無理だ!
隊員「撃たなきゃやられるぞ!」

いかがだろうか。前述したとおり、このミッションに出てくるエイリアンの見た目は完全に二足歩行のカエルである。そして次の通信記録は、コスモノーツ、よりエイリアンらしい敵の登場ミッションのものである。コスモノーツの見た目は完全にグレイであり、二足歩行で指もしっかり五本ある。行動そのものは現実の兵士のようである(手足が取れても生えてくること以外は)

ミッション46 第二次 巨船破壊作戦

隊員「こちらスカウト! マザーシップから何か降りてきます!」
隊員「ロボット、だ。ロボットが降下してるぞ!」
隊員「二足歩行のロボットです! 武器らしき物を持ってます!」
隊員B「おい! あれはロボットだぞ!」
隊員A「人型のロボットです!」
隊員C「敵の新兵器だ!」

本部「敵ロボットへの攻撃を許可する。破壊しろ!」
隊員「アニメだと、大体の宇宙人は二足歩行の巨大ロボットで襲ってくる。
   現実になるとはな!」
隊員B「エイリアンの次はロボット軍団かよ!」
隊員「ロボットの大部隊だ!」
隊員「街がロボットに乗っ取られるぞ!」

ここでコスモノーツの装甲がはずれ、肌が露出する。

隊員「こいつら、ロボットじゃないぞ!」
隊員「中にエイリアンがいる!」
隊員「鎧だ! 鎧を着ている!」
隊員「鎧を着たエイリアンだぞ!」
隊員C「中にエイリアンが入ってる!」
隊員B「ロボットじゃないのかよ!?」
隊員A「中を見ろ! 初めて見るエイリアンだ!」
隊員「こいつら…何者なんだ!」
隊員「なんて不気味な姿だ!」
隊員「以前のエイリアンと違う! 人間型じゃないぞ!」
隊員「人間には似ても似つかない!
本部「人間とは異なる姿のエイリアンか」

いかがだろうか。カエルとグレイ、確かに両方人間らしくはないが、どちらかと言えば、二足歩行するカエルよりグレイの方が人間に似ているとは思えないだろうか?他にも、主人公のHPを表すゲージがヒットポイントではなく、Armorであることも不可解な要素ではある。

これらの不可解な事象を鑑み、地球防衛軍5の世界観に私と友人は一つの答えを発見した。それが『地球防衛軍5、箱庭説』である。地球防衛軍の世界は
・脳波でエネルギー武器を操れるほど未来の話
敵が巨大な虫、ロボット
転送装置なども、脳波云々の時代の話で解決できる
極小の人型ロボットを使用し、兵器の実験をしているという考察
未来の人類は虫型、円盤型の侵略兵器を開発し、それをテストするために
 箱庭を用意
した
・極小の人類は通常の人間と少し異なる見た目で、ヒューマン=ヒューマノ
 イドが定着
しているのではないか
主人公は現実の人間側が操作しており、各武装の、虫型、円盤型兵器への
 有用性をテストしている
・少佐の部下が軍人にしてはあまりにも素人で、見込みが甘く、後半に至っ
 ては宗教染みた考えにハマり、取り乱す姿もよく見られるため、一般人を
 この世界に放り込んだらどうなるのかを実験
している
極小人型ロボットであるため、ヒットポイントではなくアーマー
などなど、箱庭説、極小人型ロボット説を唱えれば、時代背景も考慮した上で様々な部分に合点がいくのである。

開発者はそこまで考えてないよ」と言われるとぐうの音も出ないが、確かにゲームシステムなど少し甘い部分があるので、それは開発陣に聞かないとわからない部分である。敢えて濁しているのだとすれば、このゲームもただでは終われないものになる。私はこのゲームのSteam版を353時間ほどプレイしているが、これらに気付いたのはこの記事を書くつい前日のことである。それも深夜テンションがかなり入っていたので、雑な考察かもしれないが、これを見て少しでもEDFに興味を持つ人が増えてくれると、1プレイヤーとしてとても嬉しく感じる。

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